「ヴィッツ」 2010年~現行

2017年登場のヴィッツハイブリッド

まずは、2017年に登場した「ヴィッツ・ハイブリッド」についてお届けしようと思います。

なんか変なCMが印象的でしたが、みなさまいかがでしたか?男性スタッフの中では「あのクーペのモチーフはランボルギーニでしょ?」と盛り上がってましたが、真相はいかに?そんなことより、飛行機や船もいれちゃえば良かったのに?とか思ったのは私だけ?

この「ヴィッツ」、ガソリンモデル自体は2010年からあるのですね!

私がお仕事するだいぶ前からなんだなあ、とそれだけでちょっと尊敬。

その2010年登録の「ヴィッツ」も静粛性が高いし、パワーも必要充分なので特に街中で女子が走るぶんには何の不足もありませんでした。

大きなマイナーチェンジが入ったのは2014年4月。
スポット打点増し打ちなどにより、ボディの剛性感を高めたそう。乗り味は明らかにMC前より硬くなっているので「良くなったわぁ」と感動するどころか、ちょっと腰が痛い・・・と、おばあちゃんみたいな感想を持ってしまいます。

BMWやVWなどの欧州車みたいな硬い乗り心地がお好きな人には高評価かも?




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2016年1月の改良でも、さらなるスポット打点増し打ち(前席前、リヤの天井部分)がされているほか、フロントウインドウシールド(フロントガラスの枠)を接着剤による高剛性化も実施。その他、ボディ剛性を高める措置が複数、取られています。

ここまでガチガチになっちゃったら、さぞかし硬い乗り味なのかな?と思いきや、摩訶不思議なことにそうでもないのです。

「TNGA」の技術活用で、前後ダンパーのバルブを変更し、操縦安定性領域での減衰力をアップさせたのが、乗り心地が良い原因なのでは?と、整備士さんが教えてくれました。

乗り心地が良くて、キビキビ走ってくれるなんて最高っ!

と、手放しで褒めてあげたいところですが、エコなコンパクト、いつの間にやらライバルがたっくさんいるので、そちらとの比較ということになってしまいます。

次ページは>>>ノート e-power、アクアとの比較」です!

2017年「アクア」vs「ノート e-power=イーパワー」その他、ライバルたち

「アクア」と「ノート e-power=イーパワー」の比較

長きに渡り「コンパクトカー+ハイブリッド」という独自の分野を切り開き、月販台数1位をほしいままにしてきた「アクア」に天敵が現れたのが2016年11月。
なんと、32年ぶりに日産が月販台数1位を奪取してしまうという大波乱が起きます。

それもそのはず、、
なんといっても後部座席の居住性のアドバンテージがかなり大きいのです。
日産のディーラーにはライバルの「アクア」をわざわざ展示する店舗もあるほど。
「アクア」では後部座席で30分以上のドライブは厳しいですが、「ノート e-power=イーパワー」ならロングドライブでも苦痛ではありません。

つまり、ファミリーユースが可能か否かという問題になり、販売台数に直結したのです。
チャイルドシート使用時の~3歳までのお子さまくらいしか「アクア」の後部座席に乗せられないでしょう。

乗り心地に関しても、正直、申し上げまして「アクア」より「ノート e-power」のほうが快適性は高いです。万人受けするのは明らかに「ノート e-power」のほうでしょう。
しかし、硬めのサスペンション、硬めのハンドルフィールを持つ「アクア」を好むドライバーもきっといらっしゃるはずです。
かなりスポーティな味付けの「アクア」は、お一人で運転する機会が多いなら選択肢から外すわけにはいきません。
>>>下に続きます。



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また、熟成されたハイブリッドシステムを持つ「アクア」が昔ながらのガソリン単体モデル同様のフィーリングであるのに対し「ノート e-power=イーパワー」のシステムは唐突にエンジン回転数が上がる状況があり、まだまだ不自然さが残ります。

日産「ノート e-power」の試乗記は>>>こちら

「ヴィッツ・ハイブリッド」という意外な刺客

「ノート e-power」の発売を事前にキャッチしたトヨタは「アクア」の大幅なマイナーチェンジではなく、同じトヨタ車である「ヴィッツ」にハイブリッドシステムを搭載し「アクア」との2枚看板で「ノート e-power」に対抗していきます。

「ヴィッツ・ハイブリッド」もまた「アクア」と同じハイブリッドシステム(1.5Lエンジン+モーター)を搭載していることから、ガソリンエンジンのような自然なドライブフィールを持っており、見逃せません。
しかも価格でいうと「アクア」より、およそ100,000円ほど安く設定されています(ただし、後発の「ヴィッツ・ハイブリッド」のほうが値引き額は小さいです)。
>>>下に続きます。



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「アクア」に比べ「ヴィッツ・ハイブリッド」のほうがフロントガラスが立っているため、運転のし易さで「アクア」を凌駕しているのも好印象です。

次ページは>>>「ライバル車の部門別評価(加速力、内装の質感、e.t.c…」です。

トヨタ「アクア」 2011年~現行 試乗記

打倒「アクア」はたくさん発売されど・・・

2011年暮れに発売後、月間販売台数10,000台を割ることなく売れ続ける「アクア」。
日産「ノート e-power」に抜かれ、32年ぶりの日産1位の快挙を達成させてしまいましたが、発売されて特に大きなフェイスリストもなく、販売台数が出ているのは我々、販売員からすると驚異的です。

新車は発売されて半年くらいは試乗の依頼をいただきますが、それを過ぎると“ぱったり”止んでしまう商品も多いのです。
この「アクア」は弊社では発売後、ずっと試乗車として置いてあるので、本当に凄い車だなあ、と毎日、感心しながら洗車しています。

それだけ「プリウス」の後部座席が不要な方、もう少しリーズナブルな商品をお探しの方が多いのでしょう。
3代目「プリウス」が独走中によくぞ発売してくれたものです。
実際、プリウスの後部座席、頭上スペースのなさは誰しも感じるところですので、ファミリーユースの方には狭いですし、お一人で運転なさる方にはそもそも必要ないという微妙な空間でした。

これを“ばっさり”切ったのが「アクア」。
窮屈ながら5名乗車を実現させているところもまた高ポイントです。

価格も1,761,382円~という社会人ならば、誰でも手の届く設定。
上級グレードでも(Gʼsグレードは除く)諸費用込みで2,500,000円あれば購入できるのが嬉しいです。スバルなどはオプションがかなり高額なので、車両本体価格を見てディーラーに行くとびっくりすることもありますが、そのへんはトヨタは良心的です。
ナビの価格だけ念頭に入れておけばいいと思います。

モデル末期になって、今後、次々に特別仕様車が発売されるので、要チェックです。2017年のイチオシはX-URBAN“Solid。SUV風のスタイルがいい意味で「アクア」らしさがなく、洒落ています。価格は2,155,091円~。

コンセプト良し、価格良し、となれば気になるのはやはり乗り味。
2017年現在、市場には2011年~、2013年11月~、2015年11月~という3タイプが存在しています。
中古車をご検討の方は是非、ご一読ください。
>>>下に続きます。



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意義のある年次改良。それぞれのモデル

まず2011年モデル。
ベーシックな「アクア」です。
トヨタのコンパクトカー「ラクティス」のシャシーを大幅改良してハイブリッドシステムを搭載したことに意味がありました。コンパクトカーなのに、ハイブリッドシステムが積める、これからはどんどんコンパクトカーにもハイブリッドが来るんだ、という高揚感があってからまた月日が経ってしまいました。
後期モデルと比較すると、路面の凹凸を拾ったときの振動の収まりが悪く、高速走行時、不安定になるのことが最大の欠点。
ステアリング(ハンドル)は後期モデルと比較すると、少し遊びが多いのも特徴です。
つまり、街乗りではむしろ乗り心地の良い設定とも言えますし、日常の足として使っていただく分には何も問題はありません。
当然、中古車市場では最も安価になっています。

そして2013年11月改良モデル。
少し、ご予算の許す方なら、こちらもご検討ください。
ハイブリッドトレーンの見直しにより、モーターとエンジンの切り替えが、さらにスムースになっています。
溶接スポットの追加、構造部材の変更なども実施し、ボディ剛性がアップ。サスペンション(ボディとタイヤを支えるスプリング部分)のセッティングまで改良。
これで、変わらないはずはありません。かなり、高速走行時の揺れが軽減しています。反面、街乗りでの硬さが目立つ結果に・・・。
また、2014年12月には上で少しご紹介した「X-URBAN」スタイルが追加されるなど、内外装オプションの充実が図られます。
>>>下に続きます。

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2017年に発売中なのが、2015年11月改良モデル。
待望の衝突軽減ブレーキ「Toyota Safety Sense C」に加え、先行車発進告知機能がオプションで選択できるようになりました(上級グレードは標準装備)。今後、衝突軽減ブレーキが義務化されるというニュースもございました。特に追突事故には劇的な効果が得られるシステムですので、大変、お薦めです。

次ページは>>> 「大人気のX-URBANと、ノーマルアクアの違い」「最新値引き情報」です。

「マークX」250S/250G GRX130系 2009年~現行(2016年最終MCモデル)

激変したMC「マークX」

2016年11月、2度目のビッグマイナーチェンジが行なわれた「マークX」。
グレードにより乗り味が、かなり違うので、今回は主に「250S/250G」についてお知らせします。

マイナーチェンジ前の「マークX」は>>>こちら

この2代目「マークX」2009年10月に発売された商品なので、近年にしては随分と息の長いモデルとなりました。

 



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2012年に1回目のMC(マイナーチェンジ)があった時も「乗り心地が良くなったなあ」と、感心したものでしたが、正直、まだ全ての面でクラウン・アスリートに及んでおらず、
価格差が約1,000,000円と考えると、無理もないか、という心境でした。

しかし、今回のMCで話は変わりました。

さらなる静粛性の向上に加え、この上なく”しっとり”仕上がっています。道路の凹凸を越えた後の車の振動が一回で綺麗に収まります。

普通、サスペンションを硬くすれば、振動の収まりは良くなりますが、その代わり、振動そのものは硬く強く、乗員の腰に伝わります。試乗では「きびきび動いて、いい車だった」と感じて、購入してみたら硬すぎた、というのはよくある例です。

この「マークX」は全く違います。
“ボディ剛性は高く、足はしなやかに動く”。
欧州車を褒めるときに使われそうな表現ですが、この車は正にそんな素晴らしさです。

クラウンアスリート 2,000ccターボの車両重量1,630kgに対し、マークX 2,500ccは1,520kg。
最高出力こそクラウンアスリートが勝りますが、やはり110kgも軽いマークXの軽快感もまた、魅力的です。
クラウンアスリート 2,000ccターボをご検討の方は是非、マークXの試乗もしていただくことをお薦めします。

クラウンアスリートの試乗記は>>>こちら

今回の「マークX」は、ハンドリングの出来も秀逸+α。
もっとも、これは2009年の時点で素晴らしかったので特段進化を感じたわけではありませんが、ハンドリングの出来映えに他の全てが揃ってきたという印象です。
軽いタッチですが、フィーリングは細かい、そんなステアリングです。

ドライバー目線で購入するなら「RDS」がお薦め

最上級仕様の「RDS」18inchホイールが標準なので、乗り味はソリッドにはなりますが、決して不快なレベルではありません。

<アルカンターラ+合成皮革>のシートも「RDS」でしか選べません(RDSの標準仕様)。
ファブリックと違い、適度な固さとホールド感がある点が好印象でした。

あと、フロントバンパーモール(フロント下の左右にある角のような部分)に高級感のあるダークメッキが奢られるのが「RDS」だけなのも、選びたくなる理由です。

一つグレードを下げて“Sグレード”にするとなぜかピアノブラックしか選べないのは、どうしたことか・・・。

このモール、デザイン面での主張が大きいので、ここがブラックになると淡い色合いのボディや、ホワイト系ボディとの兼ね合いがどうかな、と思ったりはします。

おそらく大半のご購入者が選択するであろう、“Sグレード”のモールが‘ピアノブラック’というのはいただけないです。

さらにグレードを下げて“Sグレード”にすれば、多少、高級感は失われますが’クロームメッキ’になります。

弱点といえば

・ナビが7inchサイズしか収まらない。
・センターコンソールのデジタル(時計やエアコン温度表示)が単色表示
・スピーカーは最大でも6スピーカー
・アイドリングストップ機能すら付かない。燃費が悪い(2,500ccで街中7km/L程度)。

など、主に旧さによるもの。

しかし、車自体の熟成度合いからしたら愛着すら感じられるのは僕だけではないはず。

内装については、シートの色合いも良くなり、樹脂も初期に比べると質感が上がっています。
全体の雰囲気は充分、価格相応と言えるでしょう。

ちなみに、このマークXがモデル末期を迎えている2017年、クラウンアスリートは”8AT”を採用しています。“6AT”が登場したときは
『これ以上、多段化は必要ないんじゃないか?』
と、思ったものですが、いざ”8AT”に乗ってみると、やはり、それは“6AT”の上をいくスムースさを、特に高速走行時に実現しているのを認めざるを得ません。

ただ、それが「マークX」の‘運転する楽しさ’を削ぐような点でないのは確かです。

次ページは>>>
「次期型消滅」「新車値引き情報」です。

「ハリアー ハイブリッド/ノンターボ 」3代目 60系 2013年~現行(2017年MC)

ハリアーはトヨタが残してくれたプレゼント

初代「ハリアー」(1997年~2003年)は「クロスオーバーSUV」というジャンルを切り開いた自動車史に残る名車です。

そして、2代目は国外でレクサスブランド「RX」として販売され、2003年~2013年の長きに渡り人気を博した車でした。

響きも良く、覚えやすい「ハリアー」というネーミング。
その名の由来は鷹の仲間である鳥類から。

ちなみにharrierは垂直離着陸ができる稀な能力を持つため戦闘機などにも、その名前が使われています。

 



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2代目の販売終了の数ヵ月後に発売されたのが、この60系、3代目「ハリアー=harrier」。
ミスターH&Hという、少々、謎めいたCMも好評でした。

この3代目がこれまでと大きく異なる点はレクサスブランドと全く別の商品として販売されていることでしょう。

レクサスでは3代目「ハリアー」発売の約1年後「NX」という名で復活を遂げます。

ハイブリッドモデルは同じシステム・排気量(2,500cc)ですが、「ハリアー」より約120万円高に設定されています。
内訳はボディ剛性の強化や、内装の質感アップ、ブランド料、e.t.c…、しかし、「NX」も他のレクサス車同様、価格に見合った商品であることは確かです。

昔は、「ハリアー」=「RX」でしたが、「RX」は現在、「NX」よりさらに大型、高級化され、これもまたレクサスで販売中。

ハイブリッドモデルに関しては「ハリアー」「NX」を1,000ccも上回る3,500ccV6エンジンを搭載。価格も「NX」よりも約1,500,000円近くも高額になります。

ちなみにversionLだと、7,025,000円というプライスタグ
もはや庶民度はゼロに近い位置付けとなりました。

 



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「ハリアー ハイブリッド」は最上級グレードでも4,591,963円。

モデルチェンジする度に大型化し、高額となっていくのをトヨタが「ハリアー」として切り離してくれた、そんな感じです。

・内装は洒落っ気があり、ちょっと気取りたいときに雰囲気を出してくれる。
・後部座席もゆったり寛げるから家族での長距離用としても使える。
・5名乗車でも、荷室は広い。

「CH-R」と、価格帯こそ重なる部分がありますが、後部座席の居住性と、荷室の広さは「ハリアー」が、かなり上回っています

さらには、女性受けもするのが、この「ハリアー」の強み。

実際、女性のお客様が試乗車をご覧になって
「これ、何ていう車ですか?かっこいいですね!」
と、おっしゃっていただくのは決まって「ハリアー」です。

「CH-R」は、僕個人は好きなデザインですが、女性のお客様の反応は良くありません。

時代に取り残された感

時代は先に先にいってしまうものです。
先述した「CH-R」と乗り比べると、やはりボディ剛性の低さが出ます。

カーブの時、体が右に左に揺さぶられる感覚がありますし、テールも一瞬、遅れてグラグラ揺れます。
なにも急コーナーを高速で走りぬけたわけでもないのに、です。

厳しい評価かも知れませんが、トヨタが新開発したTNGAという軽量かつ高剛性のシャシー(自動車の骨格)を体感してしまうとハリアーのそれは一昔前のものに思えてしまいます。

衝突軽減システムは、2017年6月のマイナーチェンジで「トヨタセーフティセンスP」が標準装備されたのは吉報といえるでしょう。

中古車狙いの方は、以前の「プリクラッシュセーフティシステム」(オプション扱い)で妥協するか、新車を狙っていくか‘迷い’が出てくる条件とは思います。

『新旧システムで、何が違うのか?』と、よくお客様に聞かれますが、新しい<トヨタセーフティセンス>は、追突事故をほぼ未然に防げるが、旧い<プリクラッシュセーフティシステム>は追突事故を人身事故から物損事故に軽減できるレベルのシステムだとご説明しています。

他、車線逸脱防止システムや、誤発進防止システムが新しく追加されていますが、肝は追突事故に対する能力の違いだと思います。

しかし、旧システムでも、自動車アセスメントのテストで“ASV+”を獲得していたわけですから、優秀なシステムです。
何も付いていない商品とは雲泥の差ですので、今後、中古車狙いの方は是非、<プリクラッシュセーフティシステム>搭載車をご購入ください。

>>>次ページは
「中古車情報・新車値引き情報」です。

「TANK タンク/ROOMY ルーミー/THOR トール/JUSTY ジャスティ」2016年~現行 (さおり著)

TANKはホントにbB後継なの?

軽自動車ではちょっと手狭かな?と思う人向け、という意味では一緒だけれどもコンセプトはだいぶ違うトヨタのタンクorルーミーorスバルのジャスティorダイハツトール。

ここでは「タンク」としてご紹介しますね♪

 



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遡ること10年。

bBなんて東京モーターショーのコンセプトカーのときは黄金虫のように輝いていて、何かスピーカーがいっぱいあって「ちょい悪」を目指す人向けだったそうだから、そりゃあ「タンク」は違うわけです。

完全なファミリーカーです

もう、使い勝手は最高です。
ご主人と奥様、そして新しいお子さまが生まれるかも知れない、あるいは小さなお子さまがお一人、いらっしゃるご家庭にはぴったり。

後でご紹介する内装のお写真に写っている牛乳パックなんかはメーカー側の備品に付いていましたから、いかにファミリーを意識しているかが分かります。

500mlペットボトルだけでなく、500ml紙パックも置けちゃうなんて、そうなかなか、ありません。

ちなみに、
・トヨタ「TANK=タンク」(トヨペット・ネッツトヨタで取り扱い)
・トヨタ「ROOMY=ルーミー」(トヨタ自動車・トヨタカローラで取り扱い)
・ダイハツ「THOR=トール」
・スバル「JUSTY=ジャスティ」
すべて同じ車です。

同装備なら同価格ですので、とりあえず、お気に入りのフロントフェイスのお車を見に行ってはいかがでしょう?

値引きについては後ほど書きますね。

3社から売り出されたこの商品、じつはダイハツ製です。
エンジンはダイハツ、ボディもダイハツ。
つまり、全部ダイハツのお車なのです。
さすが、トヨタはダイハツを完全子会社化しただけあって販売したい車種は持っていってしまいます・・・。

そもそも、なぜトヨタは系列全店で取り扱うほど頑張っているのでしょう?

それはスズキ「ソリオ」の存在。

「ソリオ」はワゴンRなどのトール系の軽自動車では手狭になってきたとおっしゃる30代~40代のご家族がよくご購入なさるのです。
しかも、なぜかライバル不在でした。当然、そこに割って入るのがビジネスというもの。

トヨタは子会社であるダイハツに早急に打倒「ソリオ」が可能な車種の投入を命じたそうです。

開発期間も2年足らずしか与えないという無茶振り・・・。

同時期に発売された「CH-R」のような目新しさがないのは仕方ないことでしょう。

 

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それでも、一昔前のコンパクトカーのハンドル感覚とは決別した自然な応答を実現しているのがさすがです。

60度くらい回したあたりから、ちょっと硬くなって「グイッ」と力を入れる必要があるのは玉に瑕。

でも回した角度とタイヤの向きは女性の私でも掴みやすかったので、とても運転しやすいです。ここ、大事です。

後部座席を倒してフラットにしたら広大なスペースが出現。

自転車も一緒に乗れちゃうから、習い事の行きしなは自転車で、帰りはお子さまと自転車をピックアップなんて芸当もできてしまいます。

荷室の床面の低さもポイント

ちょっと重い荷物の積み込みも女性一人でできてしまいます。

ソリオと比較したら、すこしですが、低く出来ていました。

2列目シートを70度も倒せるところも56度の「ソリオ」より上。
お子様が寝てしまったときに重宝しそうな機能です。

こういうところが後発の有利さですね♪

車内も「ソリオ」より広い!

それもそのはず、ソリオの全幅1,625mmより45mmもワイドな1,670mm。

やはり後発だけに見た目の比較では「タンク」かな・・・。

 

次ページは>>>
「走りで“ソリオ”と比べたら?」
「衝突軽減ブレーキもダイハツ製」です。

トヨタ「CH-R」 2016年~現行 試乗記(1.2Lターボ編)

4WDのみの設定の1,200ccターボ


ハイブリッドはどうしても苦手、という方もいらっしゃるでしょうから、ターボ車にもFF(前輪駆動)の2WDを設定してほしかったものです。
ちなみに外観の差異はハイブリッドのロゴが付いていないことと、全高が1,565mm(ハイブリッドより15mm高い)こと。つまり、立体駐車場を使用している方は要注意の高さです。お気をつけください。
なお、内装に差別化はありません。

「CH-R」ハイブリッドの試乗記は>>>こちら

エンジンは、オーリスなどに採用されている1,200ccの4気筒ターボが積まれています。オーリスではハイオク指定だったのが、CH-Rではレギュラー仕様に。
嬉しい変更点です。

車両重量がオーリス:1,300kgに対してCH-R:1,470kgですので軽快感はオーリスには敵いませんが、加速にもたつくようなことは全くありません。
坂道でもパワー不足を感じることはほとんどないと思います。
>>>下に続きます。



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では、CH-Rハイブリッドと比較したらどうか?と聞かれると、ハイブリッドのほうが坂道を楽に登っていきます。バッテリー切れを起こしていたら話は別ですが、なかなかそういう局面にならないのがトヨタのハイブリッド、THS-Ⅱ。
どうしてもハイブリッドに軍配が上がります。

エンジン音はアイドリング時から車内に入ってきます。
低速~中速~高速と速度が変わり、回転数が上がっても粒の粗いワイルドな音質を響かせます。静粛性を求める方はハイブリッドをお選びになるでしょうから、わざと“聞かせて”いるのかもしれません。

ハンドリングはハイブリッドと大きな違いはなく、違和感なくどんな角度でもこなします。高速道路での車線変更、低速時の急カーブ・・・すべて自然に曲がります。
言うのは簡単ですが、このへんがTNGAの為せる技なのか、とにかく素直です。
試乗ではクイックすぎるくらいのハンドルのほうが“良い”と感じるものですが、プリウスやCH-Rのしっとりした感覚の自然なハンドリング、日々、使う上では最も求められる形だと思います。
最小回転半径は2WDのハイブリッドと同数値の5.2m。
使いやすいです。

後部座席から景色は見えない・・・

ハイブリッド編にも書きましたが、後席の居住性は“いまいち”です。
居住性というより、開放感のなさ、でしょうか。
後ろ横窓のサイズは幅が約40cm、高さは18cm~23cmとかなり小さいので外の景色を見ながらドライブ、というわけにはいきません。チーフデザイナーが「後席の広さは追求せず、キャビンを絞り込むことによってデザイン性を高めた」と公言しているほどです。

座れば大人でも余裕のある後席ではありますが普段から3名以上の乗車をお考えのご家族には、かなり不向きである、と言えるでしょう。

また、Aピラーの傾斜が大きい(フロントガラスが寝ている)せいか、バックミラーが私は気になりました。右の画像をご参照ください。
是非、近くのディーラーに足を運んでご確認ください。

独創性に溢れたデザインと、低速・中速・高速を問わず素晴らしい走りを提供してくれるTNGA2号車「CH-R」1,200ccターボ。もはや当たり前ですが、ターボラグなど皆無。CVTとの相性も良いようです。
雪道を走る方には特にお薦めです。
>>>下に続きます。



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CH-R ガソリンモデル 最新値引き情報

弊社での最大値引きは車両本体価格から110,000円。
付属品は2割引となっています。
どうぞご参考にして値引き交渉にお役立てください。
SUV系はリセールバリューも大変、良いです。
以下、価格・諸元表です。ご参考いただければ幸いです。

「CH-R」ハイブリッドの試乗記は>>>こちら

 ガソリンモデルハイブリッドモデル
総合評価3.9点4.5点
リセール価値4.3点4.8点
故障のしにくさ??
部品の安さ4点3.9点

S-T 2,516,400円~
G-T 2,775,600円~


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「CH-R」ガソリンモデル主要諸元表
全長4,360mm
全幅1,795mm
全高1,565mm
ホイールベース2,640mm
エンジン種類直列4気筒DOHCターボ
車両重量1,470kg
トランスミッションCVT(7速シーケンシャルシフト)
総排気量1,196cc
エンジン最高出力85kW[116PS]/5,200-5,600r.p.m
エンジン最大トルク185N.m(18.9kgf-m)/1,500-4000r.p.m
乗車定員5名
最小回転半径5.2m
使用燃料無鉛レギュラーガソリン
JC08モード15.4km/L

クラウンハイブリッド/ 13代目/GRS200系/2008-2012年

何だこれは!?獣のようなクラウン

トヨタ広報さん、記者から「ロイヤル、アスリート、ハイブリッドと3モデル、がラインアップされる中で一番の自信作はなんですか?」と聞かれ、間髪いれず、

「ハイブリッドです!」

と回答したのは、たいへん記憶に残っています。

ちなみに2008年発売の200系クラウンには“ハイブリッド”という車種があり、ロイヤル、アスリートとは一線を画す個別モデルで、カタログも計3冊用意されていました。

ハイブリッドのカタログは水色~青色に統一された色使いで、いかにも環境に配慮したエコカーという印象。

燃費は、10.15モードで15.8km/L(JC08モードで14.0km)と、当時の大型セダンの中では目を引くほど良かったのですが、2006年にレクサスから発売されていたGS450hという全く同じパワートレインを持つ車が10.15モードで14.2km/L(JC08モードで12.8km)だったことを踏まえると少々、物足りないような気もしました。

それもそのはず、トヨタのたまに出る暴走企画(?)がこんなところで発動していたのです。

当時の技術で3,500ccエンジンを積んだハイブリッドでも、燃費はおそらく18km/hくらいに設定することは可能だったはず。

それを敢えて、しなかったのはなぜでしょうか?

先述したGS450hへの強い意識です。
後にも先にも共存ではなく、明らかにレクサスに対抗しようとしたトヨタ車は、これだけではないでしょうか?

しかも≪速さ≫という分野で、です。

燃費でも表向き勝る必要があったため、ノーマルモードでは少々、出力を抑えて10%ほどGS450hを上回る設定にしたのは“一応”クラウンだから。

重量もクラウンのほうが60kg軽いので、10%オフくらい朝めし前だったでしょう。

じつはスポーツモードというクラウンらしからぬコマンドが用意されていたのには驚きました。タコメーターが青⇒≪真っ赤≫に変化します。

試しにアクセルを踏み込んでみると、それはもう、恐ろしい加速でした。
シートに背中が押し付けられるクラウンなど誰が想像したでしょうか。
「キュイーィン!」とモーターで怒涛の加速を味わったあと、中間加速では「フォォォン!」と勇ましくV6エンジンの音が被さります。

試乗しながら、「ひゃ~!」と、バルログばりの奇声を発したのは後にも先にもこれ一台でしょう。

 



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そう。
このクラウンハイブリッドはクラウンの皮をかぶったスーパーGS450hだったのです。
なにがスーパーなのかは後述するとして、じつは僕が初めて乗った日、ドライブレコーダーの音声がONになっており、あとで、社員からからかわれる始末。いい歳して情けない・・・。

さて、GS450hに対抗、そして勝ちにきたのは何も速さだけではありません。

以下の二点はその最たるものです。それぞれ、大変、高額なシステムなだけに、クラウンハイブリッドの執念を感じます。

一つは『アクティブ・ノイズコントロール・システム』。

エンジンの出すこもり音を天井のマイクで検知し、その都度、逆位相の音を発するスピーカーを搭載していました。
これはGS450hには搭載されなかったシステムです。

次ページは>>>
「200系“ハイブリッド”の意外な、ご購入理由」です。

「クラウン」ロイヤル/アスリート 13代目 200系 2008-2012年

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キープコンセプトで叩かれるクラウン

世間を驚かせた「ゼロクラウン」から約4年が経過した2008年、予定通りフルモデルチェンジをした200系。

僕は東京モーターショーのコンセプトモデルを見たのが最初でしたが、あまりのキープコンセプトに驚いたのを覚えています。

フロントマスクが弓状になって、ヘッドライトもそれに合わせて斜め上に吊り上ったような形状に変更されてはいました。
しかし、クラウンをよく知る人が分かる程度。
車好きではない方が、「ゼロクラウン」との違いを分かることはまずないでしょう。

実際、トヨタ広報も「今回のモデルチェンジは内面を大胆にチェンジしています!」と、外面のそのままぶりを認めたコメントをしていました。

それでも、何度かブースに足を運んで周囲をぐるぐる回っていると細かい変更点が、そこここに見受けられて、
「ゼロクラウンほどじゃないけど、いちおう売れ筋ではいてくれるかな」
と自分を納得させていたものです。

しかし、結果、いまいちでした。“いまに”という表現があれば、そちらを使いたいくらいです。

惨敗とまではいきませんが、ゼロクラウン時の2割~売り上げは悪かったです。

 



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理由の一つに、ゼロクラウンでの買い替えが多かったので「まだゼロクラウンに乗るよ」というお客様が多かったというのがあります。
ただ、それだけではありませんでした。

2005年、日本レクサスの誕生です。

・値引きしない
・頼んでも家に来てくれない
・ディーラー入りづらい

などなど、不満もたくさん聞かれたレクサスですが、やはり商品力はありました。

特にクラウンのライバルとなったのは「GS」「IS」
余談ですが、なぜ、クラウンに190系がないのかというと、じつは、この時代のGSこそ型式190系なのです。

レクサスはブランドも同時に販売しているので、僕たちのような整備工場なのか販売店なのか分からない店舗ではお客様に買っていただけません。

特に「IS」の登場は200系クラウンをメインに扱うすべて店舗には少なからず打撃があったのではないでしょうか。

後部座席の居住性以外、「IS」に勝っている点がなかなか見つからなかったものです。

隣の芝生は・・・、ではないでしょうが、あちらのほうが恰好よく見えますし。

 

これは欲しい!
200系の珍しいオプションについては
>>>こちら

 

ちなみに僕が指摘していた初代「IS」の欠点はボンネットの先が下がっているので、車幅がクラウンよりも掴みづらいことでした。
これのおかげで、おそらく2名のお客様が「クラウン」に翻意してくれたと今でも信じたいですが・・・実際のところ、おそらく値引きでしょう。

200系クラウン。車自体は決して悪くはなかった

「ゼロクラウン」に較べて特に2,500ccモデルの静粛性は上がりましたし、ガソリンもレギュラー仕様に変更。

また、2,500ccエンジンはロイヤルとアスリート、全く同じ最高出力・最大トルクに設定してありました。

カタログ上のパワーこそ「ゼロクラウン」よりも多少、控えめになったものの体感としてはほぼ同じです。4年後のクラウンとしては納得の進化でしたが、如何せん先代「ゼロクラウン」が先々代の170系「クラウン」から変貌しすぎたので、みなさん、どうしてもそれを期待してしまう・・・。

当然、売れ行きが伸びない。

おそらく、3,000ccモデルこそクラウンの上級仕様だと認識してくださったお客様に2,500ccモデルとのアドバンテージを明示できなかったのも伸び悩んだ理由でしょう。

2,500ccモデルが以前の3,000ccモデルに肉薄するレベルに成長したのに、3,000ccモデルは以前との違いは余り見受けられませんでした。

我々販売員は懸命に2,500ccを薦めましたが、やはり数字の妙はお客様を悩ませます。
そして、実際、乗り比べると大差ない。
「訳がわからなくなってきた。IS買うよ。ごめんね」
と、お客様が帰ってしまった後は意気消沈したものです。

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「驚くべきハンドリングの変化!」です。

「クラウン」12代目 180系 ‘ゼロクラウン’ 2003年-2008年

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飛ぶように売れた間違いのない一台

“ゼロクラウン”。

もしかすると歴代クラウンのフルモデルチェンジの中で最も衝撃的かつ好意的に受け止められた商品かも知れません。

 



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これまでクラウンらしいと思われてきた、ややスクエアな型から決別し、新しいクラウンらしさを、まず外観で表現していました。

今でこそ、見慣れ、そして少しずつ街中で見かける台数も減っているゼロクラウンですが、あの洗練されて嫌味のないデザイン、かつどの車にも似ていない形は我々販売する側にとって一番の好条件でした。

人気車種がモデルチェンジをするときは、事前情報を集める中でかなり不安になることも多いのですが、このゼロクラウンほど「これは売れてくれる!」と自信を持って営業をできた車は数少ないです。

新開発のNプラットフォームもまた新しいクラウンを演出するのに一役買ったのは言うまでもありません。

先代「170系クラウン」と比較すると剛性の違いは少し走らせただけで、誰でも分かってしまったでしょう。

それは、柔らかな乗り心地を提供してきたクラウンを捨てることでもありました。

正直なところ、低速走行~時速50kmまでなら助手席・後部座席の方には先代170系のほうが楽に感じるかと思います。

ゼロクラウンに低速での乗り心地の良さは正直、ありません。

その代わり、高速道路での安定感はこれまでのクラウンとは一線を画すレベル。

エンジンが歴代クラウンに搭載してきた直列6気筒からV型6気筒へ変更されたのはトピックでした。

とにかく踏めば軽く、エンジンが回転しているのが分かるので、ついつい踏み込んでしまった方も多かったのではないでしょうか。

これまでの直列6気筒は中速トルクは充実していましたが、どうしても立ち上がり、つまり走り始めに“モッサリ感”が付きまとっていたものです。

「ああ。今、大きく重い車を動かせている」からの変貌

170系までの、それは重厚感につながりますが、走りたい欲求を刺激するものではないのもまた事実。

2003年に新しく搭載されたV型エンジンは、ゼロクラウンを快適に発進させ、ストレスなく初速~中速域に身を委ねるのを得意とします。

中速~高速は、回転数が上がるため、以前の直列エンジンより、トルク面でやや劣るようにも感じますが、その代わり、‘回す楽しさ’も付随してくるため、運転していて不満とも思いませんでした。

静粛性を突き詰めた時代はゼロクラウンで変わろうとしていました。

 



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エンジン音自体を多少、聞かせるようなセッティングにしていたのでしょうか。

直列にはない高めの回転音が車内に入ってくるのも、これまでにない感覚でした。

しかし、アイドリング時も、エンジン音が車内にそこそこ入ってくるのは遮音を良しとする法人ユーザーや、車内で音楽を聞くことに重点を置いた方には、(あくまでクラウンとしては)やや不向きだったことも付け加えておかなければいけません。

大きな変更点はハンドリングにも及びます。

これまでのアンダーステア傾向が強いクラウンからも決別を図りました。

角度のあるカーブを曲がるときには先代170系と比較するとハンドルの回転量が明らかに違うので笑ってしまうほどです。

これがアスリートモデルになると、さらに顕著になるので、さながらスポーツカーのような刺激的なフィーリング。

マイナーチェンジを折に追加された3,500ccのモデルの加速力と合わせれば、それはもう「クラウン」ではありませんでした。

サスペンションもかなり硬め(ロイヤルとて決して柔らかくはない)に仕上がっていたため、既存のユーザー様は驚いて敬遠したケースもあったほど。

そんなこともあり、販売台数はまだまだアスリートよりロイヤルのほうが上回っていました。

次モデルの200系「クラウン」(190系クラウンは存在しません)アスリートは乗り味が相当にマイルドになっていたので、多少“やりすぎ”を認めたのだと思います。

しかし、もはやスパルタンと言っても過言ではない「クラウン」アスリートは、このゼロクラウン一世代だけの希少価値。
中古車をお考えの方には、魅力的な選択肢になるでしょう。

タイミングベルトも、この代から交換不要のタイミングチェーンに変更され、電気系の故障も少ないですから発売から約15年経過した商品とはいえ、ロイヤルと併せて、まだまだお薦めです。

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