「A4」 5th 2016年~現行

シングルフレームグリルの行く先

アウディがシングルフレームグリルを発表したのは2004年。

あの時は大きな違和感があったものですが、今となってはすっかり街に馴染むデザインのような気がしてくるから不思議です。

シングルフレームグリルも少しずつ変化が加わり、このA4はかなり角ばったイメージに。
幾何学的とでも申しましょうか。

品もあって、知性も感じるデザインに仕上がっていると思います。

ただ、車全体のイメージは先代から大きく変わっていません。

フルモデルチェンジと聞かなければ「マイナーチェンジ?」と、多くの方がおっしゃるでしょう。

可能であれば、グリルの角張った幾何学性を車両全体に取り入れて欲しかったですが、歩行者に対しての安全を図らなければいけないなどの制約が多い中のデザインである以上、全体のフォルムを角張ったものにするのは難しいのでしょう。

それでも、「そう(角張って)見えるようなデザイン」を今後のアウディに期待してしまいます。
欧州車のデザインの最先端はアウディであってほしいという願いでもあります。



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乗って感じる進化は直進安定性

このフラット感は相当なものです。A6並みのレベルか、それ以上に感じられました。
BMWよりも低い速度域でそれが体感できるのも特筆すべき点です。

BMWの味わいが80km/h~出てくるとしたら、このアウディA4は60km/hから腰が据わるイメージ
先代よりもボディ剛性がアップしているのは街中でもすぐに分かります。

A4、最大の欠点はハンドリング

直進安定性は高いものの、低速時のハンドリングには大きな問題を抱えています。
切り始めて約120°~270°くらいまでが、少々ですが、急に硬くなるのです。

柔らかい→硬い→柔らかい
街中では、交差点を曲がるたびに違和感を覚えながらの運転になりました。

慣れれば大したことないレベルではありますが、これだけ高額の商品でハンドルフィールがはっきり悪いと思ったのは余りありませんから、非常に残念でした。

次ページは>>> 「1.4Lと2.0Lのどちらが買いか?」です。

「A3」3rd 2012年~現行(さおり著)

まるで日本専用のような

BMWの3シリーズが日本の立体駐車場のために薄型のサイドミラーを導入したことがありましたけれども、アウディのA3は車自体が日本専用といっても過言ではない出来映えです。

車幅1,800mm以下だと本当に運転しやすいんです。

左前を擦ることを気にせず、スイッって曲がれちゃうと、逆にいつも大きな車を運転してるときはずっと気にしてるんだなあ、って思わされます。

最近、なかなか1,800mm以下で、後席もそこそこ使える欧州車ってないので希少車(?)と言っちゃっていいのでは?

フォルクスワーゲン、ディーゼルでは問題を起こしてしまいましたが、ガソリンエンジンは凄くいいものを作っているんだなあ、と改めて感心♪

特にA3に搭載されている4気筒1,400ccはゴルフに積まれているものと同型で、もう“欠点がない”と言ってしまってもいいくらいです。

ハイオク指定とはいえ、A3の実燃費は12~13km/Lくらいは伸びるし、静粛性も高く、振動も少ない、馬力も充分、本当に申し分ないです。



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だって、ワンランク上のA4のエントリーグレードにも積まれているくらいですから。

正直、A4だと上り坂や高速道路での追い越しなどで多少の力不足は感じるものの、小型のA3ではそんな微細な不満すらありません。

車両重量では1,400ccのA4が1,450kgに対して、A3は1,330kg。
重量120kg軽いのに加え、空気抵抗の差が結構、効くんですよね。

じっさい、時速100kmまでなら、どんなスピードで走っていても、パワー不足を感じることなどないでしょう。
エンジンと車両重量との相性、バッチリなんです。

ハンドルフィールは最近のアウディの中では硬めかな、と思います。
でも、この油圧式の感覚を残したような自然な回し始め、私は好き♪
昔、父が乗っていた欧州車のエンジンを掛けて、遊びでハンドルをくるくる回していたときの感触にちょっと、似ているんです。
懐かしいから好きなのかな?

私は2016年発売のA4の電子式っぽさが全面に出ている設定より、A3推しです。

ちなみにS3には”プログレッシブステアリング”というアウディ自慢の機能が搭載されています。
BMWの“アクティブステアリング”みたいに速度によってハンドルの切れ角が変わるシステム、つまり、駐車時にはハンドルをちょっと回すだけで済み、高速道路では誤差程度のハンドルの動きに過敏に反応せず、直進することができる便利アイテムです。

私はS3には乗ったことがないんですけれども、他の社員さんに聞いたら「BMWのほうが分かりやすく、かつ自然」とのこと。
BMWはずっと前の5シリーズから”アクティブステアリング”ありましたもんね。
その点はBMWに譲りましょう。

次ページは>>> 「ついにマイナーチェンジされたA3、その内容とは」です。

ランボルギーニ「カウンタック」1971年~90年

スーパーカーブームの立役者

時折、入庫していた「ランボルギーニ カウンタック」。

いつからかめっきり入ってこなくなりました。

それもそのはず、スーパーカーブームの主役だったカウンタックは21世紀に入っても人気は衰えるどころか中古車価格は高騰し続けています。

入庫するなり売れるのが当然の昨今。

と、いうか店長の知り合いが「入ったら連絡してよ、絶対!」と、頼んでいるようです。
本当にすぐ売れます。

「ミウラ」のようなな高騰を期待して資産としてご購入する方もいらっしゃるようです。

じきに、そんな日もくるでしょう。年々、超希少車種になりつつありますから。

ちなみに、この「カウンタック」という呼び名は飽くまで英語読みで、本当は「クンタッチ」と発音するそうです。

イタリア語で「おー、スゴイ!」という意味だとか。

 



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しかし、この車、いろいろ規格外すぎて何を書いていいのか迷います。

乗り心地なんて良いわけもないし、静粛性とは真逆の方向性。

夜中でなくても、ご近所迷惑な“超絶爆音”を出しっぱなしです。

そんな庶民目線からしても、スタイリングには特有の、まさに独特の美が発散しているのは認めざるを得なかったものです。

フェラーリの「ディーノ」や「トヨタ2000GT」みたいな流麗さとは明らかに異なる、直線で構成された突拍子もない恰好よさです。

このデザインの変化が近年の「ムルシェラゴ」や「アヴェンタドール」なわけですから、1971年当時、どれだけ度肝を抜くデザインだったのか計り知れません。

そもそも、なぜ、しがない営業マンがカウンタックを運転しなければならなくなったのかと申しますと、もちろん納車の際です。

冷や汗止まらない納車話、しばしお付き合いください。

こういう超高級車は店頭にいらしてもらうのが店としてはありがたいのですが、なかなか、そうはいきません。

弊社の場合、元レーサー(自称?)の販売員がおりまして、当然ながら僕より腕前は上ですので『ランボルギーニは彼が納車してくれるだろう』と、高を括っていました。

それが、カウンタックの納車日にゴルフの打ちっぱなしで小指を骨折したそうなのです。
なんでまた、こんな日に骨折・・・。

そういえば最近「マーチ運転しても手、痛いっすよねえ」とか言ってたっけ。
じゃあ、打ちっぱなしなんか行くなよ、と。

代役は僕しかいないので、どうしようもありません。

社長も「まあ、保険入ってるしな」と、一度は言いつつ、「ゆっくりな」とか「慎重に」とか出発前の5分で十数回、呪文みたいに唱えてくるので、聞いている僕が怖くなりました。

40,000,000円(四千万円)で売れたのですから無理もありません。

毎回、クラッチを切って、キーを半分捻って少しずつエンジンにガソリンを入れるという儀式が必要な為、エンジンは整備担当者にかけて貰いました。

「じゃあ行ってまいります!」と、敬礼しそうなくらいの気合を入れて出発しようとしたものの数メートル先のローレル(売り物)が邪魔になってうまく出られないのです。

「こいつ、曲がらないぞ・・・」
嫌な予感がしたものの行くしかありません。

次ページ>>>
「300km/h 夢の続き」です。