CX-8/25T/25S 比較/2018年マイナーチェンジ

究極のファミリーカー

マツダは宣伝文句にそんな言葉は使っていませんが、「CX-8」には最高のファミリーカーと言っても良いレベルの快適さがあります。

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ミニバンを除くと、自動車というのは2列目以降(セダンでいうと後席)の居住性が助手席を上回ることは、まあ、ありません。

あえて挙げるなら、かつての「クラウンマジェスタ」のようなショーファーカー系でしょうか。

220系「クラウン」だって、後席は快適ですがリクライニングが付いているのはGグレードとエグゼクティブグレードだけという。

しかし、「CX-8」には言うなら、豪華な助手席が3席用意されているのです。

つまり、ご夫婦と子供1人or2人というご家庭では誰も不満がなく乗車できます。

そうです。

奥様も満足がいくのに、ご主人もきっと満足のいく出来栄えです。

エンジンは3択

リーズナブルな2,500ccガソリン

パワーの2,200ccディーゼルターボ

最適な2,500ccガソリンターボ

上記2つが駄目というわけではありません。

しかし、2018年マイナーチェンジで追加されたターボモデルが「CX-8」には一番、合っているかな、と思います。

SUVのようなワイルドさはない商品なのでディーゼルの荒々しいエンジンサウンドは少しばかりマイナスポイントだと僕は捉えました。

一人で乗るならディーゼルターボのトルクは楽しいのですが、そんなことを考えてこの車を選ぶ人はいないでしょう。

やはり求めるのは快適性、静粛性。

ディーゼルのエンジン音は低速時、車内に入ってきますから、その部分でガソリンモデルは優位。

さらにCX-8級のSUV車重を引っ張るには、やはりターボの力はあったほうが楽です。

特に中間加速が欲しいとき、それもやや勾配のある道などでもノンターボでは少々、苦しげに登っていくのがターボモデルでは緩和されます。

ノンターボに較べて約100kgも重いのは全く問題にしません。

単純にパワーアップしただけのように感じます。

弊社では珍しい「CX-8」から「CX-8」への乗り換えのお客様もいらっしゃいました。

ちなみに、ガソリンノンターボ→ガソリンターボでした。

駄目なところは?

特にガソリンモデルの燃費は優秀とは言えません。

ノンターボモデル、ターボモデルにかかわらず渋滞にハマると10km/Lを切ってしまうこともあります。

ただ、巡行燃費は良いので、都内で平均的な使い方をしたら10km/Lを下回ることはなさそうです。

レギュラーガソリンだというのも嬉しいです。

あと、ダメなところ、ではないかも知れませんが見た目通り、やはり車体の大きさは気を使うことはあるでしょう。

横幅は1,840mmと「CX-5」と全く同じなのですが、全長が「CX-5」の4,545mmに対して355mm長い4,900mm。

最小半径は5.8m。

数字は悪くありませんが、ホイールベース2,930mmのせいかUターンや、厳しいカーブの連続した道は少々、やりにくさは感じます。

あと、ミニバンと違い、ボンネットが長いので車幅が掴みづらく路地などでは苦労も…。

最後にもう一つ。

2019年秋~「マツダ3」に搭載されるスカイアクティブGエンジンがいつ「CX-8」に搭載されるのか分からないので、買い時に迷う、という点も挙げておきましょう。

ちなみにスカイアクティブGエンジンは燃焼効率が非常に良い新型のエンジン。
期待しているお客さまも多いです。

次ページは>>>評価表や値引き情報

「アテンザ」20S/25S GJ系 2012年-現行

意外とマニア向け

モデル末期の3代目「アテンザ」。
一時期はウチでも試乗車を用意していたものですが、ついぞお声が掛からず、販売車両として他社のセダンと寿司詰め状態で展示されています。

マツダ車は出だしは好調であることが多くなってきたとはいえ、まだまだ持続力がないなあ、という印象はあります。

ブランド力によるもの、と簡単に片付けられてしまいがちですが、マイナーチェンジ(MC)のやり方が新規開拓につながりにくいから、と僕は考えています。

たとえば、マイナーチェンジで、目立つ新色や彫りの深いデザインを導入していないこと。

目立つ新色は、CMなどに登場させた時の新鮮味が圧倒的に違うからです。

設定のない、ブリリアントブルーの「アテンザ」が街中を走るコマーシャルを流しただけで印象はガラリと変わると思います。
実際に‘売れる色’にはならなくともイエロー「アテンザ」のCMを流せば、ディーラーに出向く方も増えるに違いありません。

少なくとも2012年~の5年間は赤というアイコンを定着させようとしているので、それはできないということでしょうか?

デザイン面では、フロントの中央部に、わずかでも凹凸を持たせると高級感が増してユーザーの目には映るものです。
売れ行きが低迷している中、どうしてやらないのでしょう?

予算の問題?

と、色々、不満を申し上げてみたものの、3代目「アテンザ」のデザイン完成度は極めて高い位置にあるため、これ以上、触れられないのかも知れません。

もう一つ。
購入のタイミングが分かりにくいことを挙げます。

MCの折にはもちろん、そうでない時期にも、<G・ベクタリングコントロール>や最新の衝突軽減ブレーキシステム、レーンキーピングシステムなどを惜しみなく次々に搭載。

それによって、初期オーナー様は、置いていかれるような感覚があると聞いたことがあります。

『自分は現行モデルに乗ってるんだ』という気持ちを得るために新車購入する方も多いでしょう。
その優越感が1年かそこらで失われるのはいかがなものか、と・・・。

たしかに最新システムの搭載は、打倒ライバルの為には必要ではあります。

マツダは世界一の衝突軽減システム、といって過言ではない素晴らしい技術を持っていることは認めます。
しかし、満を持して、というタイミングが、あるような気がします。

『マツダは新車買ったら、納車のときには新しいシステムの発表するから、やめておく』

と、お客様がマツダ車を充分、ご検討した上で他社の商品をご購入することもあったので、今後は熟慮の上、MCして欲しいです。

弊社のような新車も注文可能な中古車屋だからこそ、お客様の本音が聞ける場合があります。
しかし、ディーラーならただ、離れていってしまうだけなのです。

そこを理解した上でマイナーチェンジ、特に新技術の搭載のタイミングを計っていってほしいものです。

ディーゼルより良い点は?

3代目「アテンザ」が発売されたとき、自動車評論家は概ね「ディーゼルも素晴らしいが、ガソリンモデルの滑らかな加速フィール、そして何より静粛性も見逃せない」というスタンスの記事を書いていました。

しかし、実際に乗ってみると随分と様相が違います。

たしかに滑らかな加速という意味ではディーゼルの上をいきますが、静粛性はディーゼルモデルのほうが寧ろ上。

停車時のアイドリング~高回転域まで、静粛性の高さはガソリンモデルには見受けられません。

「25S」で50km/h~70km/h、一般道での巡航速度ですら、かなりエンジン音が車内に入ってきます。

では「20S」ならもっとエンジン回転数が上がるのかというと、そうでもありません。
いわゆる、日常域ならさほど差は感じない出来映えと申し上げてよいのではないでしょうか?

違いは、やはり登板時や高速巡航時。
エンジン回転数は「25S」より10%ほどあがる印象です。

ただ、エンジン音に雑味は少ないので、このエンジン音がお好きな方は敢えて「20S」をお買い求めになるのも面白いでしょう。

そもそも、ライバルとされるスバル「レガシィ」や、トヨタ「カムリ」 「マークX」、あたりはもちろん、「アテンザ XD」ともコンセプトが違うようです。

「20S」「25S」に共通するのは、すばらしく‘よく回るエンジン’を搭載していることです。
これは、マツダのガソリンエンジンに対する理念の表われでしょう。

踏み出してから1000回転くらいまでは往々にして回転数に速度が付いていかないものですが、これらのエンジンは時速0km/hからの調律が‘きめ’細やか。
数十メートル、人が散歩するような距離でも車を操っている感覚が味わえるのが凄いです。

それだけにディーゼルモデルと同様、6MTの選択肢を入れて欲しかったな、というのが正直なところです。

次ページは>>>
「ステアリングは、落ち着いたセッティング?」です。



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「CX-5」 20S/25S KF系 2017年-現行 さおり著

あまり売れないガソリンモデル

先代(初代)「CX-5」の中古車が一時期3台も在庫があったときがありまして、
『どうしたんだろ?』
と、不思議がってたら、すぐ2代目が登場しました。

 



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私が自動車営業職に就いたときには初代さんはもう、いたので息の長いモデルなのかと思いきや2012年-2016年までという・・・。

意外と短命だったのですね。

初代の中古車、弊社にはガソリン:ディーゼル、3:7くらいで入ってきています。
ちょっと、びっくり。
そんなにディーゼルばかり売れてたのかぁ。

2代目に関しては弊社では試乗車、兼、販売車、これまでの3台全部、ディーゼルが入庫したため2代目がどういう割合なのかは定かではありません。

でも、どうやら割合は初代とほとんど変わってないみたい。

わずかばかり、ガソリンモデルが盛り返していると聞きます。

大きくなってるの?

パッと見、初代と較べて、かなり変わってるなあ、思ったのですけど、シャシーはキャリーオーバーで、大きさは数値で見ると殆ど変更なし。

2代目の全長4,545mm×全幅1,840mm×全高1,690mm。

先代より全長はわずか5mm延長され、全高は15mm低くなっています。
全幅は同じです。

それにしては随分、ワイド&ローな感じがして、ちょっと尖って見えます。
今では先代が丸みのあるデザインにも見えてしまう妙。
特に男性の方は初代より2代目のデザインのほうがお好みのようです。

『お。良くなったねぇ、シーエックスファイブ』
と、おっしゃるお客様、多いです♪

初代も人気車種だったので、弊社社長が調子に乗って(?)次々にオークションで落札してくるのですけど、2代目が発売されて、値落ちが始まっているのにまだ在庫があります。トホホ。

来週には10万円くらい値引きして‘造花の輪っか’かぶって店先の一番、目立つところに置かれるのはほぼ、決定なんだろうな・・・。

で。
『チラシで見ました!』
と、おっしゃるお客様が奥にひっそり佇む2代目を発見して、、みたいな流れです(笑)。

運転は初代のほうがしやすい?

全高が15mm低く、最低地上高は変わらず210mmなので、運転していて悪い要素はないはずなんですけど、私はボンネットが大きく見えてしまって、運転のしやすさでは初代かな?

ステアリングフィールに関しては、特に初動に柔らかさを感じるのが2代目
ぐるぐる回しても疲れないメリットがあります。

逆にしっかりした感触をお好みの方は初代の後期モデルを検討してみてはいかがですか?

 



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後部座席の乗り心地はどう?

マツダさん、発表会のときも、雑誌のインタビューでも、

『後部座席の乗り心地アップをテーマにして開発しましたっ!』

みたいなコメントを残しておられるので、否が応にも期待が高まってしまいます。

おっしゃるとおり、初代「CX-5」は前席に較べると、後席のグラグラ揺れる感が結構、あって、さらに突き上げも厳しいという状況・・・。
2014年11月MCで前後ダンパーを見直したことにより、幾分、良くはなったんですけど、それでも悪いことは悪いです。

ちょっとファミリーユースって感じじゃなかったかなあ。

で。
2代目「CX-5」はどうかと申しますと・・・

ちょっとだけ良くなっています ↑↑
明らかに突き上げは減っていると思います。

が。しかし、ですよ。
グラグラ横揺れ感はまだ結構、あるんです。

シートクッションも厚みがあるわけじゃなく、手動リクライニングが可能とはいえ、いちばん寝かせても角度が厳しいっ!

結構、背もたれ立ってます。

これじゃあ、後席でのロングドライブは、あいかわらず厳しいなあ、というのは私、さおりの感想です。

そして、やっぱり背の高い自動車というのはどうしても横揺れは大きくなりがち、と痛感。
後部座席なら、断然、「アテンザ」のほうがいいです。

ちなみに横揺れしない、、という意味だけではベストSUV(SUVじゃない?!)は
>>>レクサス「LX」。

価格が一般向けじゃないし、私は自動車と認めてません(笑)。

「20S」と「25S」どちらがお薦め?

ガソリンは2,000cc「20S」と2,500cc「25S」が用意されています。
共にノンターボ。

ディーゼルの「XD」と乗り較べると特に坂道なんかでは圧倒的なトルク差を感じてしまうので、「20S」じゃあ物足りないかな?とご試乗された方はお感じになるようです。

たしかに「25S」は最大出力・トルクが「20S」に比べ、およそ20%アップというカタログ数値は出てますけど、日常域ではそんなに違いは感じないです。

高速道路での走行が多い方なら「25S」よりむしろ、「XD」のほうがお薦めですし。

ちなみに初代と2代目、エンジン最高出力・最大トルク「20S」「25S」ともに変更なしです。
すこし重くなった分、わずかにカタログ燃費が落ちています。

安く購入して、維持費も安く抑えたい。
2WD(「20S」はFF前輪駆動のみの設定)で充分。
そうお考えの方、つまり、多くの方へのお薦めは「20S」です。

4WDが必要な環境の方以外には「25S」は、あまりお薦めしていません。

価格にして20万円以上の開き、そして自動車税は「20S」39,500円、「25S」45,000円。
微妙なところではあるのですけど。。

もちろん、お財布に余裕がある方は「25S」の‘Lパッケージ’がお薦めです♪

次ページは>>>
「値引き情報・諸元表比較」です。

「CX-5」2nd XD KF系 2017年-現行

ディーゼルのネガが薄れた初代から5年

僕は前の会社でディーゼル車、トヨタ「ハイエース」を乗り回さなければいけなかったため、ディーゼルのネガの部分だけが脳に染み付いていました。

試乗などのショートコースでは許容できても、あの‘じわじわ’と腰にくる振動は間違いなく人を披露困憊させるものでしょう。

職業:長距離の運転手 というポジションに身を置いたことがある方なら、分かっていただけるかな、と思います。

 



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そんな自分でも初代「CX-5」は‘欲しい’とまではいかなくとも商品として充分に価値がありました。
年月が経って見ると、そう尖ったデザインに見えませんが、発売当初はマツダの新しい顔として、鮮烈なデビューを飾ったものです。

その2012年から5年後にデビューしたのが、2代目「CX-5」KF系。

先代との相似はサイドビューに見受けられます。
しかし、実際、間近に立つと目がいくのは、フロントマスク。
LEDヘッドランプらしい切れ長いデザインに、大きくなったグリル。

ここ数年の自動車界のデザインとしては挑戦的な、とは言えないものの立体感の演出などで高級感も出ており、充分に魅力的に仕上がっています。

先代同様、マイナーチェンジではエンジンやトランスミッション、シャーシなど外観以外での梃入れは行なうでしょうが、見た目は基本、そのままでしょう。
個人的にはマセラティのSUV「レヴァンテ」に結構、似ているようにも感じます。

「CX-5」にせよ「レヴァンテ」にせよ、やはり上述した自動車界のデザインの流れを汲むと、こうなるのでしょう。
発売時期はほぼ同じなので、どちらかが真似したとかはないです、念のため。

普通は気付かないレベルに

初代で驚き、そして高い評価を得た箇所というのは期待も高まってしまうため、ややもすると肩透かしを食う例も少なくありません。

初代「CX-5」については“ほとんど無くなったディーゼルの欠点”と言えるでしょう。

それが、2代目に乗った際にさらに驚愕するとは、ちょっと想像していませんでした。

中間トルクの太さを感じることで「あれ?これ、ディーゼルじゃない?」と、ガソリンモデルと乗り較べされたお客様がおっしゃったほどです。

つまり、それほどアイドリング~低速時の、あの‘カラカラカラ’音が車内に響いてこないのです。

僕はディーゼルトラウマですので、
『まったく聞こえません』
と言うと嘘になりますが、ディーゼルだから、というストレスは‘ゼロ’と申しあげてもさしつかえないレベルです。

実際、外で聞いても初代よりもディーゼルのエンジン音らしくありません。
遮音材などの向上もありましょうが、車内の静粛性は、エンジンそのものが静かだからこそ為せる技でしょう。

最後に、2代目に搭載された技術を2点、ご紹介しましょう。

・ナチュラル・サウンド・スムーザー
ディーゼル独特のエンジンのピストン振動を打ち消すダンパーが最適に配置されたシステム。
これにより、ディーゼル最大のネガであるノック音を低減させています。

・ナチュラル・サウンド・周波数コントロール
燃料の爆発時の振動と、それに伴うエンジン部品の振動の時間差を利用したシステム。
それぞれの周波数のピークと谷間を重ねるようコントロールされた技術です。

こういうことをしてくれるから、マツダファンが増えるのだな、とつくづく思います。

マツダのディーラーで試乗なさったら「BMWやベンツのディーゼル車とも、是非、乗り比べてください!」とのセールストークが飛び出すことも多いとか。
まあ、ここまで差が付いたら、もう何でも言っていいでしょう。
日本の誇りです。

以下に価格表・諸元表もございますので、よかったらご覧ください。

 

 

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○関連記事ご紹介

なぜか弊社女性社員に不評な
「CX-5」。彼女たちの言い分は
いかに??レビューは
 >>>こちら

 

ほぼ同時期にMCされ、
追加された「ハリアー」
は最大のライバル。
レビューは>>>こちら

 

ファミリーユースでない方
デザインに抵抗のない方には、
「CH-R」もお薦めです。
走りの良さに驚くはず
レビューは>>>こちら

 

○マツダ「CX-5」 XD KF系 評価表○
≪非常に良い・良い・普通・悪い・非常に悪いの5段階で評価しています≫

総合評価 非常に良い
運転楽しい度 良い
後席居住性 普通
リセール価値 良い
故障のしにくさ 非常に良い
部品の安さ 良い

2代目「CX-5」 税込価格表
20S2,494,800円
20S PROACTIVE2,689,200円
25S (4WD)2,721,600円
25S PROACTIVE (4WD)2,916,000円
25S L Package2,986,200円
25S L Package (4WD)3,213,000円
XD2,808,000円
XD (4WD)3,034,800円
XD PROACTIVE3,002,400円
XD PROACTIVE (4WD)3,229,200円
XD L Package3,299,400円
XD L Package (4WD)3,526,200円

2代目「CX-5」XD ()内は4WD 主要諸元表
全長4,545mm
全幅1,840mm
全高1,690mm
ホイールベース2,700mm
最小回転半径5.5m
車両重量1,600kg (1,650kg)
乗車定員5名
エンジン種類水冷直列4気筒ターボ
トランスミッション6AT
総排気量2,188cc
エンジン最高出力129kW[175PS]/4,500r.p.m
エンジン最大トルク420N.m(42.8kgf-m)/2,000r.p.m
使用燃料軽油
JC08モード18km/L (17.6km/L)

「アテンザ」初代 2002年~2008年

隠れた名車、初代アテンザ

日本では余り売れていなかった初代アテンザのお話。

この初代、全世界累計で100万台を軽く超えた売り上げを計上していると聞いて驚く方も多いのではないでしょうか?

zoom,zoom,zoom♪のCMのあれだよ」と、言われて「ああ。そんなのやってたっけな?」と、ちらっとでも思い出していただけたら光栄です。

アテンザは、いつの間にか高級路線に転向し、ウチにも「クラウンと、どっちがいい?」なんてお客様もいらっしゃるほどになりました。

現行アテンザを否定するわけではないですが、この初代アテンザ、これはこれで凄かった!

これが元祖『人馬一体』

何が凄いって、まず、そのハンドリング。
スポーティ、というか、やりすぎだろう?くらいなクイックさ。
反応よすぎて、緩やかなカーブでもスピードを出すのが怖いほどでした。

こんな車、最近では余りお目にかかれなくなっています。
どの車も優等生を目指して、すこし大人しい作りになっているような気もします。

アクセルレスポンス(アクセルの踏み込みに対する車の反応)も、裏切りません。
わずかでも触れたら、車が飛び出す感覚です。

低速~中速、中速~高速への反応、いずれも敏感なので、ゆったり流すのが好きな方には全くお薦めできません。



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見た目は普通のパッケージング、室内や荷室も充分、実用的なくせに、この反応速度。
中古車市場に出回ったときは試乗せずに、ご購入に至るお客様も多いため、色々、トラブルもあったものです。

こんな車だと、ご存知ない方が他店にて中古車購入後、すぐウチに買い取り査定にいらっしゃった日のこと、少し紹介させてください。

取得日を見て『こないだ買ったばかりじゃないですか?!』
と、伺ったら、

『まさか、こんなのがあるとは思わなかった・・・』

「カローラ」から買い替えをされたご年配の夫婦は、明らかに疲弊した様子でおっしゃいます。

残念ながら、買取価格がお高い車ではございませんでしたので、前に乗っていたのと同モデルの「カローラ」を買い直しておられたのは何だか寂しい記憶として今も残っています。

問題はその他、諸々あります。

ブレーキパッドの減りが国産車にしては早いこと、ボディ剛性が10年落ち(新車登録日から10年経過すること)の商品にヘタリを感じること。

電気系統の故障、あくまで国産車にしてはですが、少なくありません。

当時のマツダ車はトヨタ、日産よりまだまだ故障が多かったようです。

ボディ剛性については、やはり、あれだけ敏感なアクセル、ハンドリングを実現すると、荒っぽい運転をしたくなり、ヘタリに繋がるのかも知れません。

初代アテンザを中古車ご購入を検討されている方へ

外観・内装ともに質感が2005年6月のマイナーチェンジにて大きく向上したので、中古車で狙うなら後期モデルに絞ったほうがいいと思います。

特に23EXのブラウンレザーパッケージは、お薦めです。限定モデルでしたので、中古車市場には、もう、残り少ないですが、とても綺麗なレザーでした。



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中古車は試乗できない店舗も多いので、こういう記事を色々探して読んでいただいて、少しでも参考にしていただけたら、と思います。

ちなみに、この初代「アテンザ」は購入資金をコツコツ貯めて、愛車にする予定だった車なので当時、思い出します。
事情があって買えなかったのですが、本当に欲しい車でした。

下に当時の価格表・諸元表もございます。
よかったらご覧ください。

 

○関連記事ご紹介

まったく別の車です。
でも、素晴らしいディーゼルは
日本の誇りです。レビューは
>>>こちら

 

エンジン特性はわずかに初代の
面影あり?ガソリンモデルのレビューは
>>>こちら

 

当時の対抗馬 初代「ティアナ」
ステアリングに特徴が?
レビューは
>>>こちら

 

○初代「アテンザ」評価表○
≪非常に良い・良い・普通・悪い・非常に悪いの5段階で評価しています≫

総合評価 非常に良い+α
運転楽しい度 非常に良い+α
後席居住性 良い
リセール価値 無い
故障のしにくさ 普通
部品の安さ 良い

画像は<23EXブラウンレザーパッケージ>

税込価格表(2006年)
20F1.932,000円
20C2,142,000円
20C Sport2,247,000円
23S Sport (6MT)2,373,000円
23S Sport2,436,000円
23EX2,457,000円
23EX Sport2,646,000円
23EX Brown Leather style2,670,000円

23EX 主要諸元表
全長4,670mm
全幅1,780mm
全高1,445mm
ホイールベース2,675mm
エンジン種類水冷直列4気筒DOHC
トランスミッション5速AT
総排気量2,260cc
エンジン最高出力131kW[178PS]/6,500r.p.m
エンジン最大トルク215N.m(21.9kgf-m)/4,000r.p.m
車両重量1,430kg
乗車定員5名
最小回転半径5.4m
使用燃料無鉛プレミアムガソリン
10.15モード12.6km/L

「アテンザ」XD GJ系 2012年-現行

次期アテンザ、開発中との噂が入ってきてはいるが

モデル末期に入った3代目「アテンザ」の試乗記です。

フルモデルチェンジ・4代目はおそらく2018年には登場してくるのでしょう。

マツダがスカイアクティブを掲げてからというものの、マイナーチェンジでの変更が多すぎて、どこが買い時なのか分からなくなっていたお客様も、熟成された3代目アテンザをご購入できる時がようやく訪れました。

それと同時に次期・4代目アテンザの情報も流れ始めている、この頃・・・。

とはいえ、CX-5のフルモデルチェンジがそうであったように、次期アテンザも十中八九、ビッグマイナーチェンジという雰囲気の外観で登場するのは、ほぼ決定事項です。

ヘッドライトが、より細めになり、フロントグリルは大きく前に突き出すような意匠、レクサスのIS,GSが辿っているマイナーチェンジと同様の動き、といったら分かりやすいでしょうか。

次期「アテンザ」は、より立体的なフォルムで「パッと見」、良くなった感を多くの方に与えるかと思います。

エンジン・シャシーに大きな変更はないでしょうが、特にディーゼルモデルの静粛性がさらに上がることは間違いなく、ホイールベースもわずかながら延長して後席の快適性はさらに向上すると言われています。


3代目アテンザの美しさ

2011年に発表されたとき「この綺麗なデザイン、コンセプトカーじゃないよね?」と疑いの目を向けたのは僕ばかりではないでしょう。

初めて実車を目にしたとき、その期待どおりの美しい佇まいにスタッフ一同、感動したのを覚えています。
そして、お客様によく、「どこの外車?」と、聞かれたものでした。
「デザインが気に入らないから」なんていう声は、ただの一度もありません。

ワゴンに至っても、
「欲しいけど、デザインが・・・」と、躊躇する必要のない、のびやかなフォルム。

その乗り心地ですが、マツダのフラッグシップだけあって非常に上質な味わいです。

初代「アテンザ」にあった超クイックな(悪くいえば、せわしない?)動きは、もうどこにもありません。
2代目の上級指向が実を結んだ恰好です。

ハンドルは、マツダ車の中では一番のアンダーステアでしょう。

かといって遊びが多いわけでもないのは“さすが”です。
アテンザ、という車格に合った設定を吟味したのが伺えます。

ディーゼルエンジンはマツダが世界一!

2016年8月のマイナーチェンジでは走りにさらなる磨きが掛かりました。
ご紹介しましょう。

・「G-Vectoring Control(G-ベクタリング コントロール)」はハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを変化させるマツダ独自の技術。かなりスピードを出した状態で急ハンドルを切った際の横揺れが少なくなっています。

・ディーゼル車には「DE過給機密制御」「ナチュラル・サウンド・スムーザー」「ナチュラル・サウンド・周波数・コントロール」を標準装備。ディーゼル特有のノック音(ガラガラ・・・というアイドリングの時の煩わしい音)を根本から抑え、かつ、車内にも入りにくくする技術が盛り込まれています。

・フロントドアガラスの板厚アップ。その他吸音材の面積拡大。

・「L Package」系にはフロントドアガラスに遮音ガラスを採用。

ただし、これらのアップデートは新旧を乗り較べると分かる、という程度なので中古車をお選びになる際は、このマイナーチェンジを重視する必要はないのでは?というのが僕の見解です。

ディーゼルのノック音・振動抑制に関しては元々、レベルが高く、発売当初のモデルでもベンツ・BMWをはるかに凌いでいるので



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ディーゼルの歴史は、欧州のほうが古いはずですが、圧倒的なパフォーマンスを披露したマツダ・スカイアクティブの初代フラッグシップ・3代目「アテンザ」。

特にディーゼルモデルは、ご購入後、走りに不満を感じることは、まず起こらないのではないでしょうか。

圧倒的な静粛性と、ディーゼルの最大長所であるトルクの太さが同居しているのは、マツダのディーゼルだけです。

トルクがあるだけに引っ張りながらシフトダウンできる6MTモデルも面白いです。

しかし、6ATも相当、出来が良く、シフトショックがほとんどないので、同乗者がいらっしゃることが多い方にはオートマモデルをお薦めします。

次ページは>>>
「マツダのディーゼルは故障が多い?」です。

マツダ「CX-3」2015年~現行 試乗記(さおり著)

CX-3は魂動デザインの完成形では?

初代CX-5から始まったデザイン革命でマツダのブランド力はまさに“ウナギのぼり”。
ウチでも買取価格を上げて、つまり販売価格を高めに設定しても結構、売れるほど。。
ディーラーもいつの間にかどんどんガラス張りの高級感にあふれたお店に変身していきます。
お店の入りやすさでは、ちょっと親近感あったのに(泣)。

車って、売れ筋のコンパクトカーや軽自動車が一番値下がりしにくいのですが、このCX-3はその典型モデルとなりつつあります。

私が初めてオークションで落札するように、って頼まれたのが、じつはこのCX-3でした。
色はセラミックメタリックがとっても綺麗。
実際、光に当たると薄青く見えます。こんな感じかな↓↓↓
cx-3-%e3%82%bb%e3%83%a9%e3%83%9f%e3%83%83%e3%82%af%e3%83%a1%e3%82%bf%e3%83%aa%e3%83%83%e3%82%af2
カタログ写真ではかなり白っぽく写ってるので、ちょっと損していると思います。
ホワイトはホワイトで設定があるので、ホワイト好きの方もご心配いりませんよ♪
>>>下に続きます。



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内装もとってもお洒落。
中を見ただけで、ご購入を決めたお客様もいらしたほどです。
お値段は車両本体で2,376,000円~と、コンパクトカーの中では、お高いですが、その価値は内装だけでもあると思います。
値引きは2016年暮れ時点で、(オプションを多く付ければ)150,000円近くは期待できるので、頑張って交渉してみてくださいね♪

CH-Rとの比較

CX-5がライバルでは?という声もありますが、車の大きさ、価格を考えるとCX-3はCH-Rのライバルだと思います。

新型CH-Rの試乗記は>>>こちら

さっきも書かせてもらったとおり、内装の質感が高いCX-3ですが、CH-Rも結構、いいんですよ。背面・座面に交差する縫い目は高級車のようです。
ただ特別感があるのはCX-3なので、私としては内装はCX-3に一票。
これからどんどん特別仕様車を出してくると思いますので、気になる方はディーラーに問い合わせてみてくださいね。
>>>下に続きます。



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走りは軽快なCX-3に対して、結構どっしり感のあるCH-R。
好みが分かれるところです。
ただ、低速走行時はCH-Rのほうが静粛性が高いし、乗り心地は柔らか。
CX-3はリアが絞られたデザインのため(デミオとプラットフォームを共有しているためでもあります)リアサスペンションにトーションビーム式を採用しています。
ちょっと難しい話でごめんなさい(汗)。
プラットフォームとは自動車の基本骨格のことです。

聞いたところによると、このトーションビーム式は他に較べて部品点数が少なく、軽量かつコンパクトですが材質を柔らかくすると、車全体の乗り心地が非常に悪くなるという欠点があるそうです。

つまり、硬くするしかないわけで、例に漏れずCX-3も乗り味は硬いです。
マルチリンク式を採用しているCX-5よりも随分、硬く感じました。

でも、硬いってことは欧州車に似ているってことだし、運転していて楽しいっ!を追求する方にはCX-3は魅力的かも。
ハンドルも今時、すこしだけ硬くて、でも素直です。
マイナスポイントは助手席や特に後席の乗り心地が、か、な、り、悪めなので、ご家族で遠出は辛いかも。
ですので、走りはCH-Rに一票(って、一人で一票って言うのが変な気が・・・?)。

それにしても最近のマツダはマイナーチェンジで大きく進化していきます。

このCX-3も2016年末に「G-ベクタリングコントロール」(スムースなハンドル感覚を実現するシステム)と、「ナチュラル・サウンド・周波数コントロール」(ディーゼル車特有のエンジン・ノック音を抑えるシステム)を全車標準装備!
リアガラス厚も少し増して、ますます上級仕様になっています。

マイナーチェンジでの進化は発売当初に思い切って購入したお客様の“悔しい声”を聞かないといけないから、私は好きではありませんが、作る側からしたら売れないと“次が作れない”ので仕方がないんですよね・・・。

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