「NX300」Fスポーツ 初代 AGZ10系 2014年-現行(2017年マイナーチェンジ)

ハリアーターボが気になる

「NX」をご購入なさるお客様は『レクサスだから』という理由でディーラーにふらっと出かけて買ってしまう方とは少し違う感じがします。

結構、いろいろ悩んでご購入に至ることが多く、特に「ハリアーターボ」と比べたい、というお客様はよくいらっしゃいます。

しかし、いろいろご検討なさるということは弊社でご購入してもらえないケースもあるわけで・・・。

もちろん『やっぱり新品がいいや』とおっしゃって、ディーラーに行ってしまうこともあります。

できるだけそうならないよう「NX」と「ハリアー」の在庫は、常に置いておくよう社長に進言はしてはいます。

しかし、決して広くはない展示場に「ハリアー」も「NX」も、となると弊社主力の「クラウン」を置くスペースがないので、実現したことはほとんどないのが現実…。

 



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さて、

「NX」ご検討のお客様が「ハリアー」を気になさるようになったのは、2017年のマイナーチェンジ以降。

それまでは『「NX」を買えるなら「NX」のほうが断然、いいでしょ?』みたいな感じでした。

「ハリアー」がマイチェンで「NX」に肉薄したのは、まず目に見える内装質感だと思います。

もちろん、他に<トヨタセーフティセンス>が装備されたこと、2,000ccターボが追加されたこと、ボディ剛性が良くなったこと(メーカー公式発表はなし)、など魅力を増した点は数多くあります。

それでいて、価格はターボ車で338万円~、ハイブリッド車で377万円という。

「NX」と比較するとおよそ150万円違います。

ただ、「NX」はナビが標準装備なので、実質、120万円差と言えるでしょう。

相当な追撃を受けた「NX」も3か月後の2017年9月にマイナーチェンジしています。

 

マイチェンの内容については「NX300h」でご紹介
>>>こちら

 

2016年以前、つまり、双方のマイナーチェンジ前での比較だと、内装質感の差が大きく、その部分だけでも『ハリアーはちょっと…』と引いてしまうお客様もいらっしゃいました。

いかにも豪華そうな設えではあるけれども、本物ではない感もかなり伝わってくる、ひと昔前のトヨタ車そのものでした。

それが、劇的に変貌してしまったことで、内装での「NX」のアドバンテージは明らかに少なくなっています。

そうなると、走りの面での差別化がどれほどあるのか?ということになります。

走らせると分かる違い

『走りはどっちが良いのよ?だいぶ違うの?』とのご質問には、

はっきりと『はい』とお答えしています。

2017年のサスチューニングの見直し以前から「NX」のロールの少なさは特筆ものでした。

まるで、セダンを運転しているかのような‛しっかり感’があり、リアが遅れてくるようなもどかしさがありません。

「ハリアー」は上下動に対する減衰が一発で収まらないケースがあるのに対し、「NX」はほぼ一発解消。

こう書くと、なんだやっぱり「NX」のほうがだいぶん良いじゃんか?とお思いになるかも知れません。

おっしゃる通り、走りの面で「ハリアー」ハイブリッドより劣っている点はありません。

しかし、マイナーチェンジされた「ハリアー」、特にターボで比較すると「NX」の僅差勝利と言えましょう。

MC後に追加されたターボ車のみにパフォーマンスダンパーが装備されるなどしており、走りの面でも侮れません。

‛走り’を気になさる方に、もう一つ問題があります。

やはり車高がそれなりゆえの‛接地感の希薄さ’を伴います。

高速走行では安定した走りを提供してくれますが、峠道などのカーブが続くところでは車高を感じざるを得ません。

多少の‛ブレ’が出てきます。

とはいえ、「NX」は大変、バランスの良いところで落ち着いていると思います。

SUVの車高は走らせるという意味では大変なデメリットであり、サスペンションを固めたら、乗り心地の悪さだけが際立ってしまう結果になるのです。

その典型的な商品がBMW「X2」。

乗り心地は滅法悪いがスタイリッシュなBMW「X2」>>>こちら

そんなBMWとは違い、「NX」はハイブリッド車にせよ、ターボ車にせよ、大変、乗り心地は良いと申し上げていいでしょう。

助手席の彼女や、あるいは奥様にも満足いただけると思います。

運転もしやすいお車です。

目線は外観から想像する通り、高め。

目線が高いと、死角も自然と少なくなり、特に軽く流しているときの安心感が違います。

このポジションがお好きな方は、この初代「NX」を購入する必要があると思います。

今後は低重心のシャシーの採用により目線は低めになっていくのは明らか。
ちなみに「UX」の目線位置はセダン並みに低いです。

レクサス「ES」もトヨタ「カムリ」のアイポイントから予想していたものの、やはりかなり低い設定でした。

かつての「HS」とかは何だったんだ?という差を感じます。

「NX」のフルモデルチェンジは2020年以降ですが、キープコンセプトではないでしょう。

次ページは>>>
「Fスポーツはどこが違うのか?」
「値引き情報」



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欲しくて買えるなら後悔はしない車

今後、レクサスが低重心化の一途を辿ることは間違いないので、スタイリングも変わっていくでしょう。

「NX」は当初からスピンドルグリルあってのエクステリアデザインですので、取って付けた感もなく、美しいです。

背が高くてカッコよくて、車幅1,850mm以内(1,845mm)、車高1,750mm以内(1,645mm)。

立体駐車場に収まるSUVをレクサスが販売するのは初代「NX」で最後かもしれません。

Fスポーツは何が違うのか?

Fスポーツには専用のパフォーマンスダンパーがフロントのみならずリアにも搭載され、衝撃の減衰力を高めています。

その分、乗り味はソリッドになり、お世辞にも同乗者向けとは言えませんが、ドライバーが楽しければいい、それがFスポーツの神髄。

さらに内装もFスポーツにしか用意されない本アルミのパネルがスポーティさを強調します。

オプテュロンメーターも差別化。
スピードメーターとタコメーターの外周が淡いブルーに彩られて光ります。

もちろん、専用の‛メッシュ’スピンドルグリルを装着。

限定ボディカラーもあります。

お約束ですが‛ヒートブルーコントラストレイヤリング’(鮮やかなブルー)と、‛ホワイトノーヴァガラスフレーク’(陶器のようなわずかに青みを帯びたホワイト)はFスポを購入しなければ選択できないという縛りがあり、購入意欲を掻き立ててくれます。

レクサスでも値引きしてくれる

不人気車種「GS」が値引きしてくれないのは有名な話。

あと「LS」「LC」「LX」も、まず値引きしてくれません。

しかし、台数をある程度、稼ぎたい「NX」ではディーラーオプションからの値引きには応じてくれる店舗はあります。

ただし、限界で15万円。

12~13万円、引いてくれたら良しとしましょう。

まったく応じてくれない店舗もあるので、ご注意を。

下に価格表、諸元表ございますので、よかったらご覧ください。

 

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〇関連記事ご紹介

「NX300h」と較べたら?
試乗記は>>>こちら

 

あなどれない「ハリアー」ターボ
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レクサス「RX300」はさすがに重い

試乗記は>>>こちら

 

○初代「NX300」Fスポーツ AGZ10系 評価表○
≪非常に良い・良い・普通・悪い・非常に悪いの5段階で評価しています≫

価格対評価 良い
運転楽しい度 良い
後席居住性 普通
リセール価値 良い
故障のしにくさ 非常に良い
部品の安さ 普通

初代「NX」 2018-2019年 税込価格表
NX3004,411,000円
NX300(4WD)4,671,000円
NX300"I package"4,591,000円
NX300"I package"(4WD)4,851,000円
NX300"F SPORT"5,071,000円
NX300"F SPORT"(4WD)5,331,000円
NX300"L package"5,071,000円
NX300"L package"(4WD)5,331,000円
NX300h5,051,100円
NX300h(4WD)5,311,000円
NX300h"I package"5,231,000円
NX300h"I package"(4WD)5,491,000円
NX300"F SPORT"5,711,000円
NX300"F SPORT"(4WD)5,971,000円
NX300h"L package"5,711,000円
NX300h"L package"(4WD)5,971,000円

初代「NX」ターボ 10系 主要諸元表
全長4,640mm
全幅1,845mm
全高1,645mm
ホイールベース2,660mm
最小回転半径5.4m-5.7m
車両重量1,710kg-1,800kg
乗車定員5名
エンジン種類直列4気筒
トランスミッション6 Super ECT
総排気量1,998cc
使用燃料無鉛プレミアムガソリン
エンジン最高出力175kW[238PS]/4,800-5,600r.p.m
エンジン最大トルク350N.m(35.7kgf-m)/1,650-4,000r.p.m
JC08モード12.4km/L-13.0km/L
arukidapon:
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