「ハリアー ハイブリッド/ノンターボ 」3代目 60系 2013年~現行(2017年MC)

ハリアーはトヨタが残してくれたプレゼント

初代「ハリアー」(1997年~2003年)は「クロスオーバーSUV」というジャンルを切り開いた自動車史に残る名車です。

そして、2代目は国外でレクサスブランド「RX」として販売され、2003年~2013年の長きに渡り人気を博した車でした。

響きも良く、覚えやすい「ハリアー」というネーミング。
その名の由来は鷹の仲間である鳥類から。

ちなみにharrierは垂直離着陸ができる稀な能力を持つため戦闘機などにも、その名前が使われています。

 



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2代目の販売終了の数ヵ月後に発売されたのが、この60系、3代目「ハリアー=harrier」。
ミスターH&Hという、少々、謎めいたCMも好評でした。

この3代目がこれまでと大きく異なる点はレクサスブランドと全く別の商品として販売されていることでしょう。

レクサスでは3代目「ハリアー」発売の約1年後「NX」という名で復活を遂げます。

ハイブリッドモデルは同じシステム・排気量(2,500cc)ですが、「ハリアー」より約120万円高に設定されています。
内訳はボディ剛性の強化や、内装の質感アップ、ブランド料、e.t.c…、しかし、「NX」も他のレクサス車同様、価格に見合った商品であることは確かです。

昔は、「ハリアー」=「RX」でしたが、「RX」は現在、「NX」よりさらに大型、高級化され、これもまたレクサスで販売中。

ハイブリッドモデルに関しては「ハリアー」「NX」を1,000ccも上回る3,500ccV6エンジンを搭載。価格も「NX」よりも約1,500,000円近くも高額になります。

ちなみにversionLだと、7,025,000円というプライスタグ
もはや庶民度はゼロに近い位置付けとなりました。

 



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「ハリアー ハイブリッド」は最上級グレードでも4,591,963円。

モデルチェンジする度に大型化し、高額となっていくのをトヨタが「ハリアー」として切り離してくれた、そんな感じです。

・内装は洒落っ気があり、ちょっと気取りたいときに雰囲気を出してくれる。
・後部座席もゆったり寛げるから家族での長距離用としても使える。
・5名乗車でも、荷室は広い。

「CH-R」と、価格帯こそ重なる部分がありますが、後部座席の居住性と、荷室の広さは「ハリアー」が、かなり上回っています

さらには、女性受けもするのが、この「ハリアー」の強み。

実際、女性のお客様が試乗車をご覧になって
「これ、何ていう車ですか?かっこいいですね!」
と、おっしゃっていただくのは決まって「ハリアー」です。

「CH-R」は、僕個人は好きなデザインですが、女性のお客様の反応は良くありません。

時代に取り残された感

時代は先に先にいってしまうものです。
先述した「CH-R」と乗り比べると、やはりボディ剛性の低さが出ます。

カーブの時、体が右に左に揺さぶられる感覚がありますし、テールも一瞬、遅れてグラグラ揺れます。
なにも急コーナーを高速で走りぬけたわけでもないのに、です。

厳しい評価かも知れませんが、トヨタが新開発したTNGAという軽量かつ高剛性のシャシー(自動車の骨格)を体感してしまうとハリアーのそれは一昔前のものに思えてしまいます。

衝突軽減システムは、2017年6月のマイナーチェンジで「トヨタセーフティセンスP」が標準装備されたのは吉報といえるでしょう。

中古車狙いの方は、以前の「プリクラッシュセーフティシステム」(オプション扱い)で妥協するか、新車を狙っていくか‘迷い’が出てくる条件とは思います。

『新旧システムで、何が違うのか?』と、よくお客様に聞かれますが、新しい<トヨタセーフティセンス>は、追突事故をほぼ未然に防げるが、旧い<プリクラッシュセーフティシステム>は追突事故を人身事故から物損事故に軽減できるレベルのシステムだとご説明しています。

他、車線逸脱防止システムや、誤発進防止システムが新しく追加されていますが、肝は追突事故に対する能力の違いだと思います。

しかし、旧システムでも、自動車アセスメントのテストで“ASV+”を獲得していたわけですから、優秀なシステムです。
何も付いていない商品とは雲泥の差ですので、今後、中古車狙いの方は是非、<プリクラッシュセーフティシステム>搭載車をご購入ください。

>>>次ページは
「中古車情報・新車値引き情報」です。

長年、TOYOTAで採用されていたステアリングフィール

ハンドルは典型的なアンダーステア。
切り角が小さいうちは、タイヤの反応は控えめで、切り角を一定以上にすると、急ハンドルが切れるという往年のトヨタテイストに仕上がっています。

とにかく、Uターンがしやすいです。

最小回転半径は5.3m~5.7m(ガソリン車のほうが良い)と、数値では驚きませんが、実際の使い勝手はそれ以上です。

他の試乗記ではガソリンモデルの非力さを書いておられることが多いですが、必要充分な加速力がありますし、坂道でも、もたつくことなく登っていきます。

ただし、ハイブリッドのほうがパワフル、そして静粛性に富んでいることは確かです。

魅力は充分に残っていることは認めつつも、新車でお求めになるなら「ハリアー」は次期型を待っていたほうが良い、とお客様にお伝えしていたのも束の間、2017年6月に大規模なマイナーチェンジが施され、魅力が増しました。

特に‘ターボ’の登場は「ハリアー」の売り上げに貢献することでしょう。

新車で“ハイブリッド” “ノンターボ2,000cc” モデルをご購入の方には、是非、付けておきたいオプションがございますので、最後に書いておきます。

それは、リアに搭載する
<MCB(モーションコントロールビーム)>
です。

前ページで指摘した段差を越えた際の問題点が劇的に改善されます。
税込48,600円。
決して高い金額ではないと思います。

60系「ハリアー ハイブリッド/ノンターボ」値引き情報

去年までは、車両本体から260,000円。付属品から70,000円というのが弊社の値引き(マイナーチェンジ前)でしたが、卸価格との兼ね合いもあり、併せて250,000円が精一杯です。

値引率はターボ≦ハイブリッド≦ノンターボ です。

ちなみに「ハリアー」については、近隣に「トヨペット」があるため、ウチはかなり出しています。
上記並みに値引きしてくれたら凄いと思います。

リセールバリューは高値安定型。
しばらく、崩れることはないでしょう。

 

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〇関連記事ご紹介

標準装備の差別化が
大きすぎる‘ターボ’の
試乗記は>>>こちら

 

お金があればやっぱり
こっち?「NXハイブリッド」
試乗記は>>>こちら

 

一日400台ペースで売れる車なのか?
「CH-R」レビューは>>>こちら

 

○3代目「ハリアー」ハイブリッド評価表 60系○
≪非常に良い・良い・普通・悪い・非常に悪いの5段階で評価しています≫

価格対評価 良い
運転楽しい度 悪い
後席居住性 良い
リセール価値 良い
故障のしにくさ 非常に良い
部品の安さ 非常に良い

トヨタ60系「ハリアー」税込価格表
ELEGANCE(2,000ccNA)2,949,480円
ELEGANCE(2,000ccNA)4WD3,143,880円
PREMIUM(2,000ccNA)3,249,720円
PREMIUM(2,000ccNA)4WD3,444,120円
PROGRESS(2,000ccNA)3,780,000円
PROGRESS(2,000ccNA)4WD3,974,400円
ELEGANCE(2,000ccTURBO)3,380,400円
ELEGANCE(2,000ccTURBO)4WD3,574,800円
PREMIUM(2,000ccTURBO)3,519,720円
PREMIUM(2,000ccTURBO)4WD3,714,120円
PROGRESS(2,000ccTURBO)4,050,000円
PROGRESS(2,000ccTURBO)4WD4,244,400円
ELEGANCE(2,500ccHYBRID)3,774,600円
PREMIUM(2,500ccHYBRID)4,074,840円
PROGRESS(2,500ccHYBRID)4,604,040円

ハリアーハイブリッド主要諸元表
全長4,720mm
全幅1,835mm
全高1,690mm
ホイールベース2,660mm
車両重量1,750kg~1,800kg
エンジン種類直列4気筒DOHC
トランスミッションCVT(電気式無段変速機)
総排気量2,493cc
エンジン最高出力112kW[152PS]/5,700r.p.m
エンジン最大トルク206N.m(21.0kgf-m)/4,400-4,800r.p.m
モーター最高出力105kW(143PS)
モーター最大トルク270N.m(27,5kgf-m)
乗車定員5名
最小回転半径5.4~5.7m
使用燃料無鉛レギュラーガソリン
JC08モード21.4~21.8km/L
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