トヨタ「アクア」 2011年~現行 試乗記

打倒「アクア」はたくさん発売されど・・・

2011年暮れに発売後、月間販売台数10,000台を割ることなく売れ続ける「アクア」。
日産「ノート e-power」に抜かれ、32年ぶりの日産1位の快挙を達成させてしまいましたが、発売されて特に大きなフェイスリストもなく、販売台数が出ているのは我々、販売員からすると驚異的です。

新車は発売されて半年くらいは試乗の依頼をいただきますが、それを過ぎると“ぱったり”止んでしまう商品も多いのです。
この「アクア」は弊社では発売後、ずっと試乗車として置いてあるので、本当に凄い車だなあ、と毎日、感心しながら洗車しています。

それだけ「プリウス」の後部座席が不要な方、もう少しリーズナブルな商品をお探しの方が多いのでしょう。
3代目「プリウス」が独走中によくぞ発売してくれたものです。
実際、プリウスの後部座席、頭上スペースのなさは誰しも感じるところですので、ファミリーユースの方には狭いですし、お一人で運転なさる方にはそもそも必要ないという微妙な空間でした。

これを“ばっさり”切ったのが「アクア」。
窮屈ながら5名乗車を実現させているところもまた高ポイントです。

価格も1,761,382円~という社会人ならば、誰でも手の届く設定。
上級グレードでも(Gʼsグレードは除く)諸費用込みで2,500,000円あれば購入できるのが嬉しいです。スバルなどはオプションがかなり高額なので、車両本体価格を見てディーラーに行くとびっくりすることもありますが、そのへんはトヨタは良心的です。
ナビの価格だけ念頭に入れておけばいいと思います。

モデル末期になって、今後、次々に特別仕様車が発売されるので、要チェックです。2017年のイチオシはX-URBAN“Solid。SUV風のスタイルがいい意味で「アクア」らしさがなく、洒落ています。価格は2,155,091円~。

コンセプト良し、価格良し、となれば気になるのはやはり乗り味。
2017年現在、市場には2011年~、2013年11月~、2015年11月~という3タイプが存在しています。
中古車をご検討の方は是非、ご一読ください。
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意義のある年次改良。それぞれのモデル

まず2011年モデル。
ベーシックな「アクア」です。
トヨタのコンパクトカー「ラクティス」のシャシーを大幅改良してハイブリッドシステムを搭載したことに意味がありました。コンパクトカーなのに、ハイブリッドシステムが積める、これからはどんどんコンパクトカーにもハイブリッドが来るんだ、という高揚感があってからまた月日が経ってしまいました。
後期モデルと比較すると、路面の凹凸を拾ったときの振動の収まりが悪く、高速走行時、不安定になるのことが最大の欠点。
ステアリング(ハンドル)は後期モデルと比較すると、少し遊びが多いのも特徴です。
つまり、街乗りではむしろ乗り心地の良い設定とも言えますし、日常の足として使っていただく分には何も問題はありません。
当然、中古車市場では最も安価になっています。

そして2013年11月改良モデル。
少し、ご予算の許す方なら、こちらもご検討ください。
ハイブリッドトレーンの見直しにより、モーターとエンジンの切り替えが、さらにスムースになっています。
溶接スポットの追加、構造部材の変更なども実施し、ボディ剛性がアップ。サスペンション(ボディとタイヤを支えるスプリング部分)のセッティングまで改良。
これで、変わらないはずはありません。かなり、高速走行時の揺れが軽減しています。反面、街乗りでの硬さが目立つ結果に・・・。
また、2014年12月には上で少しご紹介した「X-URBAN」スタイルが追加されるなど、内外装オプションの充実が図られます。
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2017年に発売中なのが、2015年11月改良モデル。
待望の衝突軽減ブレーキ「Toyota Safety Sense C」に加え、先行車発進告知機能がオプションで選択できるようになりました(上級グレードは標準装備)。今後、衝突軽減ブレーキが義務化されるというニュースもございました。特に追突事故には劇的な効果が得られるシステムですので、大変、お薦めです。

次ページは>>> 「大人気のX-URBANと、ノーマルアクアの違い」「最新値引き情報」です。

X-URBANは、何が違うのか?

弊社でも人気の“X-URBAN”。
屋根の両サイドにレール状にライン(ルーフモール)を引かれて、フェンダーにも同じくラインが入っただけで、すっかりSUVらしく見える妙。

特別仕様車の“X-URBAN Solid=ソリッド”はスマートエントリーシステム(スマートキー)や<Toyota Safety Sense C>が標準設定されて、お買い得です。
では、車両本体として見ると何が違うのでしょう?

・車両重量、ノーマル1,080kgに対して1,090kg
・JC08モード燃費、ノーマル37.0km/Lに対して33.8km/L
・全長(車の長さ)、ノーマル3,995mmに対して4,030mm
・全高(車の高さ)、ノーマル1,455mmに対して1,490mm
・最低地上高、ノーマル140mmに対して160mm

以上のように僅かですが、差異はございます。
では乗ってみてどうかというと数字からくる違和感は全くありません。

ホイールベース(前輪と後輪の距離)は同一値ですので、取り回しのしやすさは損なわれていません。ただ、最低地上高が2cm高いということでボディの揺れを抑えるため、サスペンション(タイヤとボディを繋ぐバネ)の設定を変更したのでしょうか。
ノーマルのアクアよりも、”X-URBAN”のほうが硬く感じました。
>>>下に続きます。



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2017年2月~春 値引き情報

対抗馬として

・日産「ノート e-power=イーパワー」
・トヨタ「ヴィッツハイブリッド」
・スズキ「スイフト」
・ホンダ「フィット・ハイブリッド」

などが挙げられます。
かりに眼中になくとも日産「ノート e-power」を検討している旨、伝えたら必ず効果が得られるでしょう。トヨタの営業マンは、なぜか、スズキに対しては反応が薄い場合が多いのでご注意を。

弊社では上級グレードに付属品を含めて280,000円という値引きを提示したのが最大です。
中堅グレードでも250,000円は値引きが可能なはずです。

モデルも中期~末期に差し掛かり、値引き額も大きくなってきていますが、値引き額だけでなく、他のライバルや、次期「アクア」を待つことが可能なのか、などお考えくだされば幸甚です。

以下、ライバル車の試乗記をご紹介します。

日産「ノートe-power」 >>>こちら
ホンダ「フィット」 >>>こちら
トヨタ「プリウス」 >>>こちら
マツダ「CX-3」 >>>こちら
スズキ「スイフト」 >>>こちら

○「アクア」点数表○
≪非常に良い・良い・普通・悪い・非常に悪いの5段階で評価しています≫

総合評価 良い
運転楽しい度 良い
後席居住性 非常に悪い
リセール価値 良い
故障のしにくさ 非常に良い
部品の安さ 良い

アクア税込価格表
L1,761,382円
S1,887,055円
S“Style Black”1,996,037円
G2,007,818円
G“black soft leather”2,090,291円
X-URBAN2,100,109円
X-URBAN“Solid”2,155,091円
G“Gʼs”2,431,963円

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アクア主要諸元表
全長3,995mm
全幅1,695mm
全高1,455mm
ホイールベース2,550mm
車両重量1,050kg~1,080kg
エンジン種類水冷直列4気筒DOHC
トランスミッションCVT(電気式無段変速機)
総排気量1,496cc
エンジン最高出力54kW[74PS]/4,800r.p.m
エンジン最大トルク111N.m(11.3kgf-m)/3,600-4,400r.p.m
モーター最高出力45kW(61PS)
モーター最大トルク169N.m(17.2kgf-m)
乗車定員5名
最小回転半径4.8m
使用燃料無鉛レギュラーガソリン
JC08モード37.0km/L

アクア"X-URBAN"主要諸元表
全長4,030mm
全幅1,695mm
全高1,490mm
ホイールベース2,550mm
車両重量1,090kg
エンジン種類水冷直列4気筒DOHC
トランスミッションCVT(電気式無段変速機)
総排気量1,496cc
エンジン最高出力54kW[74PS]/4,800r.p.m
エンジン最大トルク111N.m(11.3kgf-m)/3,600-4,400r.p.m
モーター最高出力45kW(61PS)
モーター最大トルク169N.m(17.2kgf-m)
乗車定員5名
最小回転半径5.4m
使用燃料無鉛レギュラーガソリン
JC08モード33.8km/L
arukidapon:
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