「GS350」 S190型/190系 2005-2012年(さおり著)

幻のクラウン190系が、この「GS」

クラウンオーナーの方から、よくご質問いただくのが「クラウンってなぜ、190系がないの?」

190系は、この「GS」なんです。

結構、有名な話らしいんですけど、今でもお客様にちょくちょくご質問いただきます。

「GS」こそ幻の190系と聞くと、いろいろ想像しちゃいませんか?

もともと、クラウンとして開発されていたのかな?、とか。

でも、そんなことはなかったみたいです。

数字は単に数字。

深読みしたくなる心理は出ちゃいますけどね^^。

 



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それにしても、この初代はキレイ!

ルーフが後ろに向けて下がっていく角度なんか、もう芸術的です!

おかげで、これだけの車格なのに後部座席がVIPじゃないのはご愛嬌。。

その前に、このお車、初代って書いちゃっていいのかな?

アメリカのレクサスでは、日本名「アリスト」とは名づけられなくて、ずっと「GS」だったので、事実上、3代目「GS」ということになります。

ううん・・・ちょっと、ややこしいですね。

美しさの代償はもちろん、、頭上空間

さて。

乗り込んでみると、ルーフデザインのせいで、頭上空間が制限されているのが、すぐ分かります。

「低っ!」

まるで、スポーツカーのよう。
って、着座位置は普通なので、ルーフが想像以上に下がっているのでしょう。

これは後部座席だけじゃなく、運転席でも感じます。

特にムーンルーフ装着車は、厳しいっ

大柄な男性だったら、頭上スペース、かなりギリギリかも。

162cmの私が低いと思うので。

じゃあ、後部座席はよっぽど?
と、思われるかも知れませんが意外と座れるんです。

それはシートが‘く’の字に作られているから。
ヒップポイントだけを下げることで、頭上空間を生み出しています。

だから、展示車をご覧になる際、パッと座って、
「お。意外とイケるね」
と、思って使っていると、
「‘く’の字シートじゃん!」と、後ろの人が怒っちゃうとか、ありそうです。
油断ならない仕掛けです・・。

「GS」って‘Grand Touring Sedan’のことなんですけど、3名乗車以上でのロングドライブは・・・な商品。

「IS」は割り切って作ってもいいけど「GS」はもうちょっとだけ配慮が欲しかった気がします。

当時はレクサスにSUVもなかったので、つまり、後部座席が快適なのは「LS」だけだったわけですね。

でも、これだけ美しいサイドビューを毎日、見られるならそれくらい我慢、、かな。

くれぐれも後部座席にいつも人を乗せる方は、ご購入の際、お気をつけください。
なにしろ、この「GS」、タクシーとして使用する許可が下りなかったんです。トホホ。

 



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GS350を運転してみて

2005年8月発売当初は「GS」には350/430の二本立てでした。

約7ヶ月後の2006年3月に450hというハイブリッドがラインアップされています。

今となっては、350=3,500ccなんて結構、大きな排気量ですけど、2005年当時の印象は異なります。

430に憧れるけど、日常ユースで考えたら350で充分かな、みたいな。

価格差は「GS350」が5,200,000円~、「GS430」が6,300,000円~でしたし、自動車税、燃費などを考えると、350を選択するお客様のほうが随分、多かったようです。

なぜ、そう思うかというと、買い取らせていただいたのは「GS350」が最も多く、「GS430」はむしろ珍しいくらいだからです。

1:10ではないにしても、1:5は越えてます。

実際に乗ってみると、
「あ。やっぱり、こっちでいいかな」
と、いう安心感。
3,500cc、ノンターボの気持ち良さが存分に味わえます。

200系「クラウン・アスリート」にも同じ3,500ccが設定されていますが、スポーティなのは「GS350」のほう。

次ページは>>>
「スポーティな理由とは??」です。

それぞれのブランドの個性

200系「クラウンアスリート」より、190系「GS350」がスポーティに感じる理由を書いてみますね。

・ハンドルのフィーリングが、しっかりしている点
・アクセルレスポンスが良い点
・「クラウンアスリート」よりも、エンジン音が聞こえてくる点

一つ目のステアリングフィールについては、「GS350」のほうが、やや油圧っぽさ(アナログっぽさ?)があって、切り角が重さとなって伝わってくるからです。

とはいえ、すごい重いとかじゃないですよ^^。

あくまで、200系クラウンアスリートと較べたら、です。
だって、あれ、すごく軽いですもん。

アクセルに対する反応は明らかに「GS350」に軍配。

アスリートとはいえ、あちらはクラウンですから、そこはお互いの個性を尊重ってことで^^。

エンジン音を聞かせる演出についても、同じかな。

ただ、聞こえてくる音は200系「クラウンアスリート」のほうが、ちょっと離れたところから聞こえる‘くぐもった’音質。

「GS350」は、もっとクリアな音質だと思います。

中古車こそ「買いっ!」な商品

走りの質感の高さはもちろん、ステアリングフィールの良さや、内装の作りこみの高さ、すべてにおいて高次元といえる「GS350」は2025年くらいまでなら、特に故障もなく使えそう。

間違いなく、‘買い’の商品だと思います。

下に当時の価格表・諸元表、私なりの評価表もあります。

よかったらご覧くださいね。
さおり でした。

 

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○関連記事ご紹介

「GS350」vs「GS430/460」
どっちが中古車として買い?
「GS430/460」の試乗記は
>>>こちら

 

 

200系「クラウンハイブリッド」と、
どっちにする?
190系「GS450h」の試乗記は
>>>こちら


○レクサス190系「GS350」評価表○
≪非常に良い・良い・普通・悪い・非常に悪いの5段階で評価しています≫

価格対評価 非常に良い
運転楽しい度 良い
後席居住性 普通
リセール価値 良かった
故障のしにくさ 非常に良い
部品の安さ 普通

190系「GS」 2011年当時 税込価格表
GS3505,520,000円
GS350 (AWD)5,920,000円
GS350 version I5,930,000円
GS350 version I (AWD)6,330,000円
GS450h6,970,000円
GS450h version I 7,350,000円
GS450h version L7,970,000円
GS430 (2006年価格)6,320,000円
GS4606,750,000円
GS460 version I7,130,000円
GS460 version L7,750,000円

190系「GS350」主要諸元表 ()内はAWD
全長4,850mm
全幅1,820mm
全高1,425mm (1,435mm)
ホイールベース2,850mm
最小回転半径5.2m (5.4m)
車両重量1,650kg (1,740kg)
乗車定員5名
エンジン種類V型6気筒DOHC
トランスミッション6 Super ECT
総排気量3,456cc
エンジン最高出力232kW[315PS]/6,400r.p.m
エンジン最大トルク377N.m(38.4kgf-m)/4,800r.p.m
使用燃料無鉛プレミアムガソリン
10.15モード10.0km/L (9.6km/L)
arukidapon:
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