「マークX」250RDS GRX130系 2009年~現行(2016年最終MC)

標準のアルカンターラシートと、本革シートとの違い

「Sグレード・Gグレード」その他全般についてのレビューは
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「350RDS」については
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2016年11月22日のマイナーチェンジで追加された「RDS」。

『「RDS」グレードは、その他グレードと何が違うんですかね?』

との、ご質問を、お客様から複数いただきますので、今回は他グレードと同じ<V6 2,500cc>「250RDS」グレードに絞って「マークX」をご紹介します。

まず、内装についてお話しましょう。

「RDS」グレードのみ、標準で<アルカンターラ&合成皮革>のシートが用意されています。

この標準シートはアルカンターラの柔らかさと合成皮革の硬さが、うまくブレンドされており、サイドのサポート力が程良く心地よいです。
標準のファブリックシートとは随分、違います。

本革は「RDS」グレードでも、180,900円でオプション扱い。
その、本革シートは、サイドのサポートが強いわけではございませんので、ゆったり高速道路を流したいときには、本革シートほうが‘のんびり’とハンドルを握れると思います。

スポーティなのはどちらかと言われたら、標準の<アルカンターラ&合成皮革>ですが、本革の感触がお好きな方ももちろんいらっしゃるでしょう。

ただ、価格差がありすぎますし、アルカンターラは“レッド×ブラック”or“ホワイト×ブラック”が選べるという楽しみも。

「RDS」の特性に合っているのは、本革ではなくアルカンターラ仕様だと思います。

 



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ホイールのスパッタリング塗装とは?

外観の違いは‘スパッタリング塗装’された18インチのアルミホイールが最も目に付くところでしょう。

このホイールの‘スパッタリング’というのはアルミを加熱処理せず、塗料の付いた網をブラシで擦るような動きをする機械で、エアブラシのごとく塗装していく技術。
なかなかお金と時間の掛かる処理です。

Sグレードにもオプション装着できますが、何と164,160円。
切削光輝+ダークグレーメタリック塗装’の16インチホイールとの差額分というわけですから、スパッタリング塗装ホイールは相当、高額なオプションといえます。

ただ、スパッタリング塗装’は、加工方法も変わっているだけに、見た目の印象も他のホイールと異なります。

ネット画像、カタログ写真などで見るより、かなり光輝いているので、まるで社外品を付けているかのよう。

見た目は好き嫌いの分かれるところですが、この18インチホイールは、「RDS」グレードには欠かせない装備かも知れません。

サスペンションも締め上げられている

通常グレードである、S・Gグレードとて決して柔らかい乗り味ではありませんが「RDS」は、さらに絞られている、そういう印象です。

サスペンションにも若干ですが、メスが入れられているのでしょう。
18インチホイールとの相性は抜群で、まるでレクサス 「IS-F」 「GS-F」のような‘塊’感があります。
タイヤの上にボディが載っている感覚は全くなく、一つの生命体のような完成度です。

後発の10代目「カムリ」(2017年-)もスポーティな仕上がりとはいえ、この「RDS」グレードと比較すると、FF特有のノーズの重さに気づくほど。

これは「カムリ」が鈍いのではなく、「マークX RDS」グレードが、もはや異常レベルと申し上げていいでしょう。

一般道をサーキット気分で走れる「250RDS」

車両重量は1,520kg。

「350RDS」より40kg軽量です。
その影響は軽やかなステアリングフィールとなって表われています。

とにかく、正確。

交差点を曲がるたびに『おぉ』と感動の余り声が出てしまうほどです。

かといって、過剰なオーバーステアでないのも素晴らしい。

「マークX」は、運転していて楽しいです。
トヨタは、退屈なんて誰が言い始めたのでしょうか?

弱点は、低速時、凹凸を正確に拾い上げる‘スポーティゆえの性’でしょうか。
ドライバーは全く気にならないのですが、ご家族での利用が多い方には「RDS」は余りお薦めできません。

奥様を説得したいときには<トヨタ・セーフティ・センスP>が標準装備という点を推してみてはいかがでしょうか?

『後部座席はレクサス「IS」よりも随分、広いよ』とか。
『いやいや。「350RDS」と違ってレギュラーガソリン仕様だしさ」とか。

ノンターボ、FRセダンをご購入できる機会は年々減少するでしょうから、ご購入できる方には是非。

以下に価格表・諸元表ございますので、よかったらご覧ください。

 

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○130系「マークX」250RDS 評価表○
≪非常に良い・良い・普通・悪い・非常に悪いの5段階で評価しています≫

総合評価 非常に良い+α
運転楽しい度 非常に良い+α
後席居住性 良い-
リセール価値 普通
故障のしにくさ 非常に良い
部品の安さ 良い

2017年130系「マークX」税込価格表
250G"F package"2,656,800円
250G Four "F package"2,901,960円
250G2,916,000円
250G Four 3,161,160円
250S3,207,600円
250S Four3,452,760円
250 RDS3,434,400円
350 RDS3,850,200円

130系「マークX」2,500cc 3,500cc 主要諸元比較表
全長4,770mm
全幅1,795mm
全高1,435mm
ホイールベース2,850mm
車両重量(2,500cc)1,510kg~1,570kg
車両重量(3,500cc)1,560kg
エンジンV型6気筒 DOHC
トランスミッション<6 Super ECT >
最高出力(2,500cc)<149kW(203PS)/6,400r.p.m>
最高出力(3,500cc)<234kW(318PS)/6,400r.p.m>
最大トルク(2,500cc)243N.m(24.8kgf-m)/4,800r.p.m
最大トルク(3,500cc)380N.m(38.7kgf-m)/4,800r.p.m
乗車定員5名
最小回転半径5.2m~5.4m
使用燃料(2,500cc)2,500cc<無鉛レギュラーガソリン>
使用燃料(3,500cc)3,500cc<無鉛プレミアムガソリン>
JC08モード(2,500cc)10,6km~11.8km/L
JC08モード(3,500cc)10,0km/L