2017年内の発売がなくなったわけ
次期クラウンというのは、かなり発売が近づかないと形が見えてこないだけに色々、予想するのが難しかった車種です。
発売後の「クラウン」試乗記は
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それが、東京・大阪モーターショーのおかげで、かなり早くエクステリアが公開されました。
サイズは
全長×全幅×全高=4,910mm×1,800mm×1,455mm、ホイールベース2,920mm。
14代目現行「クラウン」は、
全長×全幅×全高=4,895mm×1,800mm×1,450mm、ホイールベース=2,850mm。
ボディサイズを新旧比較すると全長拡大を抑えつつ、ホイールベースが拡大していることがわかります。
正直、代々「クラウン」の後席のレッグスペースは運転席を下げられると窮屈でしたので、7cmのホイールベース拡大が後席のゆとりに宛てられるのなら大歓迎です。
搭載される新技術は?
搭載されるであろう新技術の予想は、過去のモデルほど難しいことではなさそうです。
それはトヨタが声を大にして<Toyota New Global Architecture>=通称名<TNGA>を2021年までに完成させる、と明言しているからです。
4代目プリウスが発売されたとき、多くの人が<TNGA>はトヨタの新しいシャシー(車の骨格)を指すのだと思いました。
ところが、それは自動車の構造を根幹から見直し、文字通り“一”から”開発することだったのです。
シャシー、エンジン、ハイブリッドシステム、トランスミッションe.t.c…トヨタは自動車のすべてを作り直す気でいるのです。
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次期クラウンターボ、クラウンハイブリッドの発売は2018年夏に決定しました。
現行(2017年現在)14代目クラウンが2012年の暮れに発売されたので、6年でのモデルチェンジです。
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この6年強という数字は近年の自動車業界からすると、普通ですが、じつはクラウンにとっては長いスパン。
これまで、ほとんどのクラウンのモデルチェンジは4年で行なわれてきたのです。
今回、フルモデルチェンジを長引かせた理由は新型の熟成というのが大きな要因です。
欧州車の場合ですと、とりあえず、外観のモデルチェンジを行ない年次改良にて熟成させていくのが常ですので、新型の発売直後はバランスが取れていないことも多いです。
考えを変えれば、“今”のモデルが、その時、その会社の出し尽くせる全て、とも言えます。
2,3年での買い替えを好むユーザーに魅力的な、良いやり方と考えるか、10年近く買い替えられない一般的な消費者に対して敬意に欠けるのか、捉え方にもよりますが日本ではマツダがそのような考え方です。
昔からトヨタは年次改良は少ないほうのメーカーでした。
特にクラウンは4年のモデルライフの真ん中でテールランプのデザイン小変更や、内装の質感を多少、アップさせるくらいで留めていましたので、次期モデルも大きなマイナーチェンジはメーカーが望んでいないと思われます。
ちなみに2012年~の14代目は珍しくビッグマイナーチェンジを施された稀有なモデルと言えるでしょう。
1.<プリクラッシュセーフティシステム>から<Toyota Safety Sense P>への進化
2.構造用接着剤を新たに追加。溶接スポットを90箇所以上追加
1.に関しては他メーカーの衝突軽減ブレーキの充実に加え、トヨタ車の新型が続々<Toyota Safety Sense >を搭載していく中で、看板であるクラウンが旧式のままではユーザーが納得しない、と踏んだのでしょう。
ではなぜ2.の溶接スポットの追加まで行なったのでしょう?これにはプリウスの進化が関係あります。TNGAの技術から生まれたシャシーをベースにした4代目プリウス(2015年~)の乗り心地が異常なほど進化したからです。
大げさなどではなく、乗り心地の良さが売り文句のクラウンをそのままにしていては販売に支障があるほどだったと聞きます。
実際、マイナーチェンジ前と後では、小さな凸凹道を走っただけでボディ剛性が高くなっていることがすぐに分かるほど進化しています。
MC後の「クラウン・アスリート」については
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次期クラウンではTNGA技術による、さらなるボディ剛性のレベルアップ、新エンジン、マルチステージハイブリッドの搭載が決定しています。
では具体的にどうなるのでしょうか?
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