トヨタ「カローラ」11代目 2013年-現行 試乗評価

突きつめた性能を追わない人のために

coroll11-00カローラ誕生から半世紀が過ぎ、2013年には11代目となるカローラが発売されます。
エンジンの主力は1,496cc。ハイブリッドもラインナップに入っています。
何度も乗る機会があるカローラですが、走って面白いとか楽しいという感覚は、僕と同じくおそらくどなたにもないでしょう。トヨタに好意的な自動車評論家の島下泰久氏でさえも「マシにはなったが・・・」と、かなり否定的なご意見です。

長らく普通自動車販売台数No.1を誇っていたのが、すでに霞んできています。
トヨタによれば、購入者の年齢が1年で0.7歳あがっているのだとか。
それだけ愛されている証拠ではありますが、人は永遠ではありません。
カローラは、もう時代遅れになりつつあるのでしょうか?
60km/hでボディ剛性は何とかならないものか、と不安に覚える柔らかボディ。今時、何だこれは?!と、11代目の新車に乗って衝撃を受けたものです。

では、なぜカローラは存在するのでしょう。

初代カローラ誕生秘話は>>>こちら

まず、法人需要が結構、あります。
経営者の方のお気持ちは、



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・軽自動車じゃ、ちょっと馬鹿にされそう。
・ハイブリッドでもプリウスより300,000円安い。ノンハイブリッドなら1,813,418円~買える。
・無駄なお金をクルマに掛けているとは思われないし、後ろにお客さんも乗せられる。

こんな感じではないでしょうか?
かくいう自分も何台か社用車を持つ身になったら、カローラは有力候補でしょう。
フィットもいいですが、外観が社用車っぽくないので、脱落。
アクアやヴィッツ、マーチじゃ、後部座席が狭いですし。
カローラなら死角はないのです。
高級感も特にないので、取引先の好感につながるんですよね。

MTも用意されているため、教習所からの大量注文もあるそう。
僕は注文を受けたことないですが・・・。

個人では年配の方の購入が目立ちます。
人間、誰でもそうですが、歳を取ると新しいものに取り組みたく“なく”なります。
コンパクトSUVとか、5ナンバーミニバンですとか、候補は増えているのに、購入するのはやっぱり“カローラ”。それも、セダン。
軽自動車は最初から眼中にない場合、多いです。
理由として伺ったら、

coroll11-02

 

・運転しやすい。
・壊れない。
・昔からカローラに乗っている。


など、みなさんそれぞれに思いがあるようでしたが「運転しやすい」というご意見がすごく多いです。運転のしやすさだけならバンの形状のほうが四角くて前後はっきりしているので、一番いいと思うのですが、カローラには敵わないそうです。

長年、親しんだ“慣れ”もあるのでしょう。

景色の下にボンネットが見えて、後ろを向けばトランクが見えて、
シートの高さも、ほどよく、何も考えずに運転できる。
価格も高級化した軽自動車に少し足せば届くから無理をして買ったわけじゃない。

何かこう、落ち着く。
これに尽きると思います。

自動車評論家の価値基準とは全く違う物差しで測ると案外、いいかもしれません。
そりゃあ、彼らは運転うまいですもん。あと、高速安定性はもちろん、恐ろしいタイヤのグリップ力があってこそ、車の価値は高まるという観点でカローラも測るから不思議です。

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実際、この11代目カローラ、50km/hまでなら、この上なくゆったり走れますから。
あと故障、非常に少ないです。

以下、価格表です。ご参考になれば。

1.3X 1,485,491
1.5X(MT) 1,466,837円
1.5X(CVT) 1,584,655円~1,726,037円
1.5G(MT) 1,695,600円
1.5G(CVT) 1,813,418円~1,954,800円
HYBRID 2,030,400円

coroll11-03点数表(5点満点)

総合評価 3.8点
リセール価値 3.5点
故障のしにくさ 5点
部品の安さ 4.5点


主なスペック○
エンジン:直列4気筒DOHC
JC08モード:20.6km(1.3CVT)、18.0km(1.5MT)、23.4km(1.5CVT)
33.8km(1.5ハイブリッド)
最小回転半径:4.9m
全長4,400mm 全幅1,695mm 全高1,460mm



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