次期アテンザ、開発中との噂が入ってきてはいるが
モデル末期に入った3代目「アテンザ」の試乗記です。
フルモデルチェンジ・4代目はおそらく2018年には登場してくるのでしょう。
マツダがスカイアクティブを掲げてからというものの、マイナーチェンジでの変更が多すぎて、どこが買い時なのか分からなくなっていたお客様も、熟成された3代目アテンザをご購入できる時がようやく訪れました。
それと同時に次期・4代目アテンザの情報も流れ始めている、この頃・・・。
とはいえ、CX-5のフルモデルチェンジがそうであったように、次期アテンザも十中八九、ビッグマイナーチェンジという雰囲気の外観で登場するのは、ほぼ決定事項です。
ヘッドライトが、より細めになり、フロントグリルは大きく前に突き出すような意匠、レクサスのIS,GSが辿っているマイナーチェンジと同様の動き、といったら分かりやすいでしょうか。
次期「アテンザ」は、より立体的なフォルムで「パッと見」、良くなった感を多くの方に与えるかと思います。
エンジン・シャシーに大きな変更はないでしょうが、特にディーゼルモデルの静粛性がさらに上がることは間違いなく、ホイールベースもわずかながら延長して後席の快適性はさらに向上すると言われています。
3代目アテンザの美しさ
2011年に発表されたとき「この綺麗なデザイン、コンセプトカーじゃないよね?」と疑いの目を向けたのは僕ばかりではないでしょう。
初めて実車を目にしたとき、その期待どおりの美しい佇まいにスタッフ一同、感動したのを覚えています。
そして、お客様によく、「どこの外車?」と、聞かれたものでした。
「デザインが気に入らないから」なんていう声は、ただの一度もありません。
ワゴンに至っても、
「欲しいけど、デザインが・・・」と、躊躇する必要のない、のびやかなフォルム。
その乗り心地ですが、マツダのフラッグシップだけあって非常に上質な味わいです。
初代「アテンザ」にあった超クイックな(悪くいえば、せわしない?)動きは、もうどこにもありません。
2代目の上級指向が実を結んだ恰好です。
ハンドルは、マツダ車の中では一番のアンダーステアでしょう。
かといって遊びが多いわけでもないのは“さすが”です。
アテンザ、という車格に合った設定を吟味したのが伺えます。
ディーゼルエンジンはマツダが世界一!
2016年8月のマイナーチェンジでは走りにさらなる磨きが掛かりました。
ご紹介しましょう。
・「G-Vectoring Control(G-ベクタリング コントロール)」はハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを変化させるマツダ独自の技術。かなりスピードを出した状態で急ハンドルを切った際の横揺れが少なくなっています。
・ディーゼル車には「DE過給機密制御」「ナチュラル・サウンド・スムーザー」「ナチュラル・サウンド・周波数・コントロール」を標準装備。ディーゼル特有のノック音(ガラガラ・・・というアイドリングの時の煩わしい音)を根本から抑え、かつ、車内にも入りにくくする技術が盛り込まれています。
・フロントドアガラスの板厚アップ。その他吸音材の面積拡大。
・「L Package」系にはフロントドアガラスに遮音ガラスを採用。
ただし、これらのアップデートは新旧を乗り較べると分かる、という程度なので中古車をお選びになる際は、このマイナーチェンジを重視する必要はないのでは?というのが僕の見解です。
ディーゼルのノック音・振動抑制に関しては元々、レベルが高く、発売当初のモデルでもベンツ・BMWをはるかに凌いでいるので。
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ディーゼルの歴史は、欧州のほうが古いはずですが、圧倒的なパフォーマンスを披露したマツダ・スカイアクティブの初代フラッグシップ・3代目「アテンザ」。
特にディーゼルモデルは、ご購入後、走りに不満を感じることは、まず起こらないのではないでしょうか。
圧倒的な静粛性と、ディーゼルの最大長所であるトルクの太さが同居しているのは、マツダのディーゼルだけです。
トルクがあるだけに引っ張りながらシフトダウンできる6MTモデルも面白いです。
しかし、6ATも相当、出来が良く、シフトショックがほとんどないので、同乗者がいらっしゃることが多い方にはオートマモデルをお薦めします。
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「マツダのディーゼルは故障が多い?」です。