「インサイト」3代目/ZE4型/2018年-現行

カムリに負けているところ

すみません。

しつこいカムリ比較も、これで最後です。

安いのに何もかも勝っているのかというと、そうでもないです。

・リアの方向指示器がなぜかハロゲン
・後席ヘッドクリアランスが狭い
・内装質感

この3点は「インサイト」発売時点の「カムリ」と比較しても負けています。

シート自体、「カムリ」のほうが肉厚で座り心地が良いので、後席居住性を重視するなら「インサイト」はいまいち、というところでしょうか。

決して悪くはありませんが、居住性では勝てっこないミニバンと比較される運命なら質感だけはもっと高めておく必要があったように思います。



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街中での取り回し

全長4,675mmはともかく、車幅1,820mmは相当広く感じます。

ボンネット先がゆるやかに傾斜していることもあり、幅の広い車が好きではない方には敬遠されそうです。

最小回転半径は5.3m。

Uターン時などに慌てて切り返す必要のない数字ですし、問題ありません。

後方視界はリアガラスが傾斜していることもあり‛良い’というほどでもありませんが、ほどほどに視界は確保されています。

先代の「インサイト」のように死角が多いこともありません。

要するに問題は車幅。

これが全く、苦にならないのであれば静粛性も高いですし、快適な街中走行が実現可能です。

高速道路試乗

「インサイト」はボディ剛性がとても高く低重心。

ホンダの低重心は定評がありますが、やはりこの安定感は疲労軽減につながります。

市街地では持て余し気味の車幅も高速走行ではメリットが目立ちます。

やはり1,800mm以上の車幅というのは何か理屈があるのでしょう。

高速走行は本当に安定しています。

前述した運転支援システムと合わせれば、非常にレベルの高い走行が楽しめます。

残念なことに全体的に質が高いと、逆に物足りない点は目立つもの。

高速走行時はエンジンとクラッチが直結し、いわゆる普通のガソリン車のような走行をするわけですが、1,500ccでは少々、非力です。

馬力やトルクをアップさせるのは難しいでしょうから、マイナーチェンジでは、せめてエンジンの音質を改善してほしいです。

多少、力不足でも回して楽しいエンジンなら「シビック/ハッチバック」のように面白いですから。

ターゲットは不明ながら総合力は高い

「カムリ」のようにスポーティに振るのではなく、ラグジュアリー路線で纏めてきた「インサイト」。

かつてのトヨタ、ホンダ、とは立場が逆のようです。

正直、日本に限ると仮想ターゲットがどこにあるのか分からない商品ですが、車自体はとても良くできています。

最近のホンダ車は故障もとても少ないです。

先進安全装備も付いています。

実燃費は渋滞を含む市街地走行でも20km/Lを超えます。

400万円以内のセダン。

外観に惚れたら、買って損はしない一台だと思います。

〇関連記事ご紹介
第2世代トヨタセーフティセンスの試乗記は
>>>こちら

 

○3代目「インサイト」評価表○
≪非常に良い・良い・普通・悪い・非常に悪いの5段階で評価しています≫

価格対評価 良い
運転楽しい度 普通
後席居住性 普通
リセール価値 悪い
故障のしにくさ 非常に良い
部品の安さ 良い