衝突軽減(自動)ブレーキが初めて搭載された車種は?

衝突軽減ブレーキっていつから付くようになったの?

衝突軽減ブレーキ、現在ではすっかり馴染みのあるオプション、場合によっては標準装備する車種なんかも出てきましたが国産車への初搭載は意外に遅くて21世紀に入ってから。

研究は1991年から始まっていたそうなので、実用化にはかなり時間を要したことになります。

研究自体が難航したというよりも認可を受けるまでが大変だったそうです。
さて、その初認可が下りた車種は意外な車なのですが、大した話題にならず・・・。

2003年、ホンダの“インスパイア”
に初めて衝突軽減ブレーキが採用されたものの、一般的にはまだ認知されるほどの話題にはなりませんでした。

それもそのはず、「機械を過信しすぎると困るんじゃない?」との理由で

『最終的な停止は人間が行なわなければならないよう設定する』

という文言が加えられていたせいで、各メーカーが当時、最高の技術を搭載できなかったからでもあります。

そういうところ、日本は遅れを取るのが常でして、2008年にボルボ”XC-60″に搭載されていた最終的な停止まで行なってくれる衝突軽減(自動)ブレーキのデータを見てからようやく認可されることに。

『運転者が機械を過信しないよう、ぎりぎりまで自動ブレーキの介入は控えるように』

と、また、但し書きが添えられていたせいもあり、当時、最先端を走っていたスバルの“Eye-Sight version2”の開発には苦労したと聞きます。

しかし、苦労の甲斐あって、スバルの“Eye-Sight version2” は衝突軽減(自動)ブレーキを知らしめる立役者になります。CMで「ぶつからないクルマ」というキャッチフレーズを流したのも効果があったのでしょう。version2からversion3にアップデートされた頃はまだ、他社の技術が開発途上だったため、スバルの業績は常に上方修正しなければいけないほどでした。

“Eye-Sight version2”のオプション価格が約100,000円というのも当時としては破格値でした。それまでは、車両価格5,000,000円の1割近くというのも当たり前でしたから。

その後、日産がミリ派レーダーと単眼カメラの複合技術を以って市場へ本格参入。
遅れてトヨタも、Toyota-Safety-senseを導入。
ちなみに<Toyota-Safety-sense C>と<Toyota-Safety-sense P>との大きな違いは歩行者検知能力
Pにはより高度なミリ派レーダーが搭載されているため、各反応速度域が広いのも特徴です。

>>>下に続きます。

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複眼カメラのスバルも手をこまねいているわけではないですが、ライバル社の追い上げが凄まじいのは事実。
“Eye-Sight version4″が、version3に対してどれほど進化させられるかは、今後のスバルを占う大きな要素となるでしょう。

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