マルチステージハイブリッドシステムって何?
「LC500h」に初搭載の「マルチステージハイブリッドシステムの説明が分からない」と、自動車愛好家の中で話題です。
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THS-ⅡからⅢと呼び名を変えるわけではなく、マルチステージとは何なのか?
検索された方も多いのではないかと思います。
自動車評論家が「マルチステージハイブリッドとは、こうです。分かりますか?」と書いていますが、じつは開発者とごく一部の関係者以外は分かっていないのです。
なぜならトヨタが詳細を伏せているからです。
そこには特許技術が絡む何かがあるのでしょう。
一部、申請したものの承認されていない部品があるなど、の理由が考えられます。
マルチステージハイブリッドシステムについて、現在、明らかに分かっていることは‘ひとつ’。
・ハイブリッドシステムが多段化される。
これまで長きに渡り「プリウス」などに採用されてきたTHS-ⅡというハイブリッドシステムはエンジンこそCVTですが、モーター動力に関してはギアでいうと1段でした。
低速に合わせてセッティングすれば、高速性能が芳しくなく、高速に合わせれば、低速トルクが落ち、燃費も低下します。
「プリウス」などほとんどの車種は当然ながら前者のセッティング。
高速道路での追い越しでは必要充分以上ではないのは仕方がないというのが実情でした。
日本ではさほど不満に思う場面はなくとも、海外では特に高級車は高速道路でこそ最高のパフォーマンスを求められるというもの。
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レクサスLS600hとGS450hにはマルチ~に先駆けて2段ギアが搭載されていますが、これが倍の4段になり、さらにエンジンとの連携もよりスムースにセッティングされるという非常に興味深いシステムです。
自転車でいうと、マウンテンバイクなどに採用されている3×6の18段ギアのように前後のギアを調節しながら最適な状況を作り出すのでしょう。
言うのは簡単ですが、片やエンジン、片やモーターの動力をコンピュータで瞬時にベストにするのは極めて困難な開発だったと思います。
ちなみに「LC500h」の<マルチステージハイブリッドシステム>は、エンジンのCVTと併せて、仮想10速AT以上の快適性を‘もたらす’ことが可能だそうです。
THS-Ⅲと呼ばない所以は、コストが掛かり、すぐには300万円前後のハイブリッドカーには搭載できないから、と思われます。
「THS-Ⅲ、出てますけど、あなたの検討している車は安いのでTHS-Ⅱのままです」とは、トヨタの営業マンに言わせられないですから。
また、その恩恵は主に高速走行時に受けられることも高級車のみに搭載されるであろう理由の一つです。
実際、「LC500h」の低速時はTHS-Ⅱとの明確な違いは感じませんでした。
TNGAの完成が2021年と言うのであれば、そこに併せてトヨタのハイブリッドカーは全て<マルチステージハイブリッドシステム>、あるいは、それ以上のシステムが搭載されるのでしょうか?
時代の流れは、ここ数年、さらに早くなりそうです。
〇マルチステージハイブリッド搭載車の試乗記です。
レクサス「LS500h」エグゼクティブ
試乗記は>>>こちら
「クラウン」Gエグゼクティブ
試乗記>>>こちら
レクサス「LC500h」
試乗記>>>こちら